Behind The Scenes【BTS】 (ページ16)

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-SIAN side-

JK「ヌナ！」

Aとジョングクが面と向かって話したその日から、ジョングクは何かとくっつき虫のようにAに着いて行くようになった。

事情を知らないメンバー達は何があったのかとぎょっとしていたけれど、ともかく2人の仲が良くなったことに安堵しているようだった。

聞けばジョングクは元々、Aの歌声を聴いて彼女に憧れていたらしく、同じグループになれて喜んでいたそうだ。

それに対して冷たい彼女の態度にジョングクはずっと頭を悩ませていたそうで、何だか可哀想だったが、健気なジョングクの姿が可愛かった。

JN「あの2人、いつの間にあんなに仲良くなっちゃって」

SA「…ジンオッパ」

JN「ん？どうしたの、シアン」

問題はこの人だ。

ジンオッパが、あまりにも格好良すぎるのだ。

新しくメンバーとして入って来たジンオッパは、元々俳優志望だったらしく、それを体現するかのような美貌を持ち合わせている。

いや、彼の格好良さはそれだけではない。

ダンスはちょっと苦手みたいだけど、歌は上手。

親父ギャグは寒いけど、料理が出来る。

いつもおちゃらけているように見えるけど、長男らしく面倒見が良い。

正直、そんな彼のことを好きになるのは時間の問題だった。

グループ内恋愛禁止。

そんなのは分かっているけれど、想うことくらいは許して欲しい。

SG「…シアン、お前、バレバレだぞ」

SA「な、何が」

SG「まあ良いけどさ。上手くやれよ」

JN「何の話？」

SG「ヒョンには関係ありません」

「やー！！」と騒ぐジンオッパを差し置いて、ユンギオッパは宿舎の奥へと消えて行った。

私は、ユンギオッパにバレていることへの焦りと恥ずかしさで顔が熱くなるのを感じた。

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