Behind The Scenes【BTS】 (ページ11)

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-SIAN side-

Aを見ていると、練習生になったばかりの頃の自分を思い出す。

3年前、15歳の時、他の事務所で初めて練習生になった。

その頃尖っていた私は周りとなかなか打ち解けられなくて、結局そのまま辞めてしまったけど。

Aもなかなかの人見知りで、全然喋らないのに朝っぱらから泣いたりしてびっくりしたけど、孤独な気持ちがよく分かる私がAに寄り添ってあげないと、と強く思った。

Aは、最初は完全に私達との間に壁を作っていたけど、慣れるとかなり淡白な性格だということが分かった。

でも、私達がAのことを構えば少し嬉しそうにするのだから可愛い妹である。

私達は今まで、ユンギオッパだけが年上で、それ以外は同い年のメンバーで固まっていたので、少し歳の離れたAがメンバー全員可愛くて可愛くて仕方がないのだ。

Aがお腹が空いたと言えば自分のお菓子を譲ってあげるし、寒いと言えば上着を貸してあげるし、何も言わなくても身の回りの世話をしてあげる。

A自身はそんなに我儘を言うタイプでもないのだが、メンバー達が勝手にAの世話を焼きたがるのだ。

あのユンギオッパでさえ、韓国語が完璧でないAが一生懸命話しているのが可愛いのか、彼女が話し終わるまでじっと話を聞いて、要望を聞いてあげているのをよく見る。

そうしてAをメンバー全員でろでろに甘やかして数ヶ月が経った頃、新しいメンバーが入って来た。

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