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「おつかれ〜」
「お疲れ様です」

Aがエレベーターに乗り込むと、そこには白石達3人の話題の的である藍沢がいた。

「さっきはありがとう。助かった。」
「いえ、脳外が必要になったらいつでも助けます。」
「頼りになるな〜。ありがとう。」

Aが微笑みながら礼を言うと、藍沢は少しためらったように口を開いた。

「..そんなに人が足りないのか?」

仕事中は後輩として必ず敬語を使う彼。
付き合うとなった時に自然と出来たルールは、
仕事モードの時は彼は敬語、私も彼を名前では呼ばないというものだった。

彼が敬語を使わない、それはつまり彼氏として私に聞いているのだ。

「まぁね〜。でも、どの病院も一緒でしょ。救命は他の科と比べたら一段と忙しいからね。」
「Aは....俺に戻ってきて欲しいと思うか?」
「うん。思うよ。」

藍沢の問いにまっすぐと彼を見つめながらAは返答する。

「でもね...私がお願いしたから戻るなんて決めないで」
「.....」
「そりゃ、救命はいくら人がいても足りないからさ、
 即戦力というかむしろ私も抜かされちゃうかな〜っていうぐらい技術がある耕作が
 戻って来てくれたらすっごい助かるよ。」

「でも、まっすぐと自分の道を進む耕作を私は好きになったの。
 だから自分の気持ちに正直に生きて。」

藍沢の目をまっすぐ見て気持ちを伝えるAに、藍沢は少し照れた様に俯きながら、
わかったと小さく呟いた。

「体は大丈夫か?最近、家にちゃんと帰ってきてないだろう。
 橘先生もAがオペに付きっきりって言ってたし」
「大丈夫!沢山オペに入れば、私の勉強にもなるし。
 耕作に抜かされないように頑張らないとだしね」

そう言って笑う彼女は普段の大人で冷静な彼女とは違って少し幼く見えた。
そんな彼女に藍沢は思わず手を伸ばしそうになるが、
ここが病院のエレベーターの中であるということを思い出し、手を拳にしてグッと我慢をする。

「...今日は?」
「今日?」
「家に帰れそうか?...話があるんだ。2人で話したい。」
「話?...わかった。今日はちゃんと帰るようにするよ。耕作も早く帰れるの?」
「ああ、特に今日はオペの予定はない。」
「じゃあ、あとで連絡する。」

目的の階に到着し、エレベーターを降りかけたAだったが、
降りる寸前に振り返ると

「耕作...私はいつでも耕作が決めた道を支えるから」

そう伝えるとAがエレベーターを降りていった。

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設定タグ:コード・ブルー , 藍沢耕作 , 山下智久   
作品ジャンル:恋愛
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beth1004(プロフ) - アオイさん» ありがとうございます!出来るだけ早くアップできたらと思います。 (2017年9月23日 10時) (レス) id: a452bc95bb (このIDを非表示/違反報告)
beth1004(プロフ) - うたプリ大好き?さん» ありがとうございます! (2017年9月23日 10時) (レス) id: a452bc95bb (このIDを非表示/違反報告)
アオイ - 面白かったです!続き楽しみにしてます! (2017年9月23日 1時) (レス) id: 3e7b98d3de (このIDを非表示/違反報告)
うたプリ大好き?(プロフ) - 2話目楽しみです(笑) (2017年9月23日 0時) (レス) id: 4e8990689c (このIDを非表示/違反報告)
beth1004(プロフ) - NATSUMIさん» ありがとうございます!もっと藍沢先生と彼女を絡めるよう頑張ります。 (2017年9月22日 10時) (レス) id: a452bc95bb (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:りょう | 作成日時:2017年9月22日 0時

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