Code Blue *01 (ページ5)

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突然現れたAに3人は思わず飛び上がる。

「緋山、あんたの声病院中に響いてるわよ。」
「すみません」
「で？私がどうかした？」
「あ..いや..」

白石が歯切れ悪く返事をすると、緋山と藤川が「いけ！」っと目で訴えてくる。

「あの...A先生..藍沢先生とは..」

白石のその言葉にAは彼女が何を言い出そうとしているのかすぐに悟った。

「もしかして、私に藍沢を説得して欲しいって話？」
「あの....はい。」

Aの言葉に申し訳なさそうに頷いた。
緋山と藤川に関しては大きく首を頷いている。

「悪いけど、私が藍沢にお願いしたとしても、あいつは戻ってこないと思うわよ。」
「そんな！絶対私達が言うより効果ありますよ！」

すぐさま食い下がってくる緋山の様子にAは思わずクスッと笑う。

「効果があったとしても、あいつが人に何かを言われて素直に従うタイプじゃないってのは貴方達もよく分かってるんじゃない？」

Aの核心のついた言葉に3人はつい押し黙ってしまった。

「貴方達の気持ちはわかる。いまは人手不足だし、そのうえ貴方達は指導医としてフェローを育てなきゃいけない。しかも、フェローはあんなだしね〜。」

少し離れた場所にいるフェロー達を見ると、
相変わらずやる気のない姿にAは思わずため息をつく。

「正直貴方達4人がフェローとしてきた時、やっていけるのか不安だったけど、
　あのフェロー達に比べたら百倍貴方達の方が可愛いわ。」
「な！あのフェロー達と比べないでくださいよ！」
「そっすよ！あれよりかは全然使えてたでしょ！」

白石も緋山と藤川にうんうんと賛同する。

「いや...はっきり言って使えなかったわよ」

Aの言葉に3人はがくっと落ち込む。

「でも、いまは成長して頼れる存在になったんだから。このメンバーで頑張るしかないでしょ！」
「そうは言っても...」
「緋山、文句ばっかり言わないの。
　とにかく！橘先生と私で戦力になる人を頑張って探すから、
　貴方達は指導医としてフェローをどう育てるか、そしてどうやって現場をまわすかを頑張って！」
「「「はい...」」」
「ほら、仕事はいっぱいあるんだから！」

そう言って笑顔でAは去って行ってしまった。