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「────おい、待て先輩!A先輩!」
「追いかけてくんなし〜〜〜!?」
翌日から大鬼ごっこ。森に囲われている自然豊か、つまり田舎な高専内を必死に逃げていた。
ちなみに何度でも言うけど、私はめちゃくちゃ弱い。ルックスで全て乗り切ってきた家系なめんなよ。守ってもらう覚悟ができてるので呪術師やってます。
だから、自他ともに認める最強の五条君の足の速さに比べたら、私なんてへなちょこ生きる価値無しの速さなわけで。
やっべえ追いつかれる。ここ今道広いから隠れる場所ないし。五条君のサングラスでも割れてくんないかな。
そんなことを思ってると、不意に身体が後ろに引っ張られた。そうか、最強って腕も長いのか。アホなこと考えてるうちに捕まってしまった。
「なんで逃げるんだよ!」
「逆になんで逃げられないと思ったの?言ったよね私、付き合う気ないって」
「いやでも…!」
五条君が私を抱き寄せようとする。その動作の過程で、ふに、と言う効果音がつきそうな感じに私の胸と五条君の腕が触れた。
どうだ、これがロリ巨乳の力だよ。
五条君は「ばっ…」とかいう変な驚き方をして、パッと私を離した。あーあ、経験ないばかりに。
その隙に、私は術式を発動させる。
術式って聞くとさ、それこそ五条家の無下限とか、あの子の反転術式とか、前髪の呪霊操術とか、かっこい〜の思い浮かぶじゃん。
それがさ、弱者に授けられた術式はほんっとにしょーもないのよ。
「いやぁ、こういう時にしか役に立たん!猫又になるのって!」
身体が縮み、髪の色と同じ毛が全身に生える。しっぽが2本も付いてお得だね。
そう、何を隠そう、制限時間内なら私は猫又になれる!あれね、猫又って言ったってその辺の猫と変わんないから。
完全な猫の姿になって、五条君の腕の中を抜け出した。流石にこの姿なら、五条君の足の速さにも勝る。何よりちっちゃいから捕まりにくい。
「それじゃ、私はこのまま家入ちゃん辺りに匿ってもらおうかな」
「ッ〜〜!逃げんな!」
「やだよ。乱暴する男はモテないぞ」
「しないっつうの!話したいだけだ!」
「えぇ〜…」
顔が怖いって。美人が怒ると圧がある。仕方なく、鬼の形相で睨んでくる五条君の足元まで近寄った。
「ごめん、この姿だと身長差で聞こえないから、抱っこしてもらっていい?」
「…はぁ」
なんだいそのため息は。私は人に戻る気ないぞ。
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バンジ(プロフ) - 是非お願いします!楽しみにお待ちしております(*^^*) (10月1日 19時) (レス) id: 00dbf37f9a (このIDを非表示/違反報告)
作者(プロフ) - バンジさん» また、夢主、五条悟の能力以外にも、変更する場合がございます。それでもよろしければ、ぜひ続編を書かせてください🙇 (9月28日 17時) (レス) id: 989ab1f730 (このIDを非表示/違反報告)
作者(プロフ) - バンジさん» コメントありがとうございます!夢主の反転術式の有無と、五条悟が他人に反転術式を使えない設定を公式そのままにして、考えてくださった展開を続編に使用してもよろしいでしょうか? (9月28日 17時) (レス) id: 989ab1f730 (このIDを非表示/違反報告)
バンジ(プロフ) - という感じでどうでしょうか(笑)長文すみませんm(。>__<。)m (9月24日 23時) (レス) id: 00dbf37f9a (このIDを非表示/違反報告)
バンジ(プロフ) - に行けば、その分家の娘が五条悟に嫁ぐはずだった。だが、夢主が現れた事で目論みが大きく外れた為、夢主を敵視し大金を積んで伏黒パに依頼していた。それを知った五条がブチ切れ、裏切り者を炙り出す。夢主が静止するも止まらずその分家の家もろとも無下限で押し潰す。 (9月24日 23時) (レス) id: 00dbf37f9a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:作者 | 作成日時:2023年9月20日 17時