後輩が私にベタ惚れな件について【五条悟】【呪術廻戦】

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そうだよ、本番自体は無いよ。ギリギリ。
女の初めてってお偉いさんの中のヘンタイには需要あるから、私の家系の女はある程度の年齢までとっておくの。お金の為に。
でも基本社会的弱者の私達は、そのギリギリまでやっちゃうんだよ。そうでもしないと生活できなくなっちゃうから。

やな話だと思う。でも呪術界って古臭いから、そういうのが結構残ってる。法的に普通にアウトなことを、平気でする風習が。

それでも生きるために必要ならやるんだ。汚くてもいい、嫌われてもいい。綺麗にしていても生きていなくちゃ、価値無いから。








「…じゃあお金ちょうだいよ五条君。そんなこと言うなら」



目を見開いてこちらを見る五条悟。

その調子、お金にがめつい私に引いてしまえばいい。



「お金くれるなら、その分付き合ったりしてあげる。どう？これでも私といられる？」



「…それ、いくら？」



「……んえ？」



「いくら積んだら、先輩と付き合えんの」



「…何言ってんの五条君」




呆気にとられた。え、やめなやめな。ガチな目をすんな。まだ未成年なのにお金で解決しようとかしたらろくでもない大人になっちゃうよ。というか既にろくでもないよ。

今度は私が混乱してきた。まさかここにきて、彼と私でお金への価値観が違うとは思わなかったから。



「……お金は貰いません。ダメだよ、そんなポンポン大事なもの出したら」



「んじゃ、お金無しで付き合ってくれんの？」



「それはちょっと…」



「…俺さ」




握られていた手を離し、今度はゆっくり抱きしめられた。初めてこんなに優しく抱きしめられたな、と思っていれば五条君は続ける。




「先輩と付き合えんならなんでもする、てかさせて」



「…五条君」



「だから、先輩、俺と」



「やめときな〜〜〜！？」



「…は？」



思わずクソデカボイス出ちゃった。ごめん大事な台詞遮って。



「ほんっとにやめといたほうがいい！私全然綺麗じゃないし、薄汚いし、弱っちいし、多分早死するし、ロリだし…ごめんね性癖壊して〜…責任はとれないけど応援はしてるから…」



「何言ってんの？」



「付き合えない、無理ってこと」



「…いや、俺が無理だわ。ここまで進展させておいてそれ言うかよ」



「言うね、言わせてもらいます。ぶっちゃけ五条家背負うのは無理！諦めて！」



その時の五条君の顔と言ったらまぁ滑稽で。

その日から、私と彼の攻防戦が始まったのは、言うまでもない。

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