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93話 ページ44
大貴side
体調も軽快して元いた部屋に
戻ってきたのも束の間。
Aが熱を出した。
感染症とかそういうのじゃなくて
精神的なもの。
診察を終えてもグズグズのA。
「A、抱っこしてあげる」
A「ｸﾞｽｯ…嫌い…(泣)」
…嫌われた…(笑)
「何も痛いことしないよ。大丈夫。
あ、これ脱ごうか？」
A「ん…んぅ…(泣)」
白衣着てたら怖がるかなって
思って白衣を脱いだ。
「もう脱いだからね。ぎゅってしよう？」
A「ｸﾞｽｯ…うぅ……(泣)」
今はお兄ちゃんとして。
Aを膝の上に乗せて抱きしめる。
やっぱり熱い……。
でもこの熱は解熱剤を使っても
効果が出ないからストレスの源であるものを
なくしてあげるしかない。
「談話室行く？」
A「ｸﾞｽｯ…いいの？(涙)」
「お部屋にいたらストレス溜まっちゃうもんね？
一緒に遊ぼう」
A「ひかがいい……」
「ひかがいい？
ひかに行こう、って言おうな」
やっぱり俺よりお兄ちゃんの方がいいよな(笑)
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作者名：山田光
| 作成日時：2020年12月23日 17時
