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543話 ページ44

大貴side

午後になると熱が38℃まで上がった。


お昼も食欲がないって言って全く
食べなかったんだよね。


「A、これ飲める?」

A「んん…いらない…」


水分補給させるためにスポーツドリンクを
飲ませようとしたけどそれさえもいらないって。


脱水が心配だなぁ……。


採血の結果も特に変化なくて
熱の原因は心因的なものだと思うから
解熱剤を使ってあげることはできない。


とりあえず点滴かな。


.

A「やだぁ!やりたくない!(泣)」

「でも、水分補給できないんでしょ?

身体に水分入れてあげないと。」

A「嫌なの!(泣)」


点滴しようか、って伝えると
案の定泣いて嫌がった。


けど…このまま脱水が進むのは
本当に危険だから点滴のオーダーを入れた。


「おいで、A。

大ちゃんが抱っこしててあげるから頑張ろう」

A「んん…(泣)」


その後、点滴が届いて看護師さんに
入れてもらったんだけど
暴れるし、泣きすぎて咳き込んでえずくし。


ちょっとヒヤッとした^^;


処置が終わって抱っこしながら
少しでも眠れるように背中をトントンしたり
ゆらゆらしたり…。


しばらくするとまつ毛を濡らしたまま眠った。

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作者名:山田光 | 作成日時:2022年9月15日 23時

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