太陽と月〜in×ar〜

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『地味尾くんなんてあだ名、俺が変えてやるっ！！』


なんて一人で鼻息を荒くしている俺。


そんな俺の横では、閉められている教室のドアに手をかけたまま、ぼーっとしているいのちゃん。



大「どうしたの？」



中からはわいわいがやがやと声が聞こえてくる。



慧「えっとー･･･その･･･」



かわいい口をぱくぱくさせながら言葉をつむいでいく。



慧「似合わないって言われたら･･･」


大「おはようっ！」




俺は勢いよくドアを開けていつもの何倍も大きな声であいさつをする。



慧「え！？ちょ、だいちゃ･･･」



急に開けられるとはいのちゃんも思ってなかったと思う。



でも、俺には分かる。





似合わないなんて、言われない。



「有岡、朝から声が大きい！」



なんて言いながらもあいさつを返してくれるみんな。




そして、俺の後ろをちょこちょこ歩く、いのちゃん。



そういえば教室のドアを一緒にくぐるなんて、初めてだ。




「有岡、こいつ誰？」





おっ。気づいた。気づいた。





大「ん？誰だと思う？」




自分で言っておいてニヤケが止まんない。





「ね、地味尾の席に座ってるんだけど」





一人の女子の声で一斉にいのちゃんの席に注目がいく。




急にみんなに見られたからか、顔が赤く染まっている。




「えっとー･･･地味尾？」





いのちゃんのななめ前男子が聞いた。

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