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三百四夜。 ページ5

「Aがよくても、僕はダメなんだ!いつ14番目に乗っ取られて、また君たちを傷つけるかどうかも分からない!だから…だから、僕はっ。一人で戦うために、教団を出て、あなたとも距離を取って…!」



ぐっ、と唇を噛みしめるアレン。その目からこぼれ落ちる涙はとどまることをしらない。



今、抱え込んでいた恐怖や不安を口に出しているアレンは、言いたいことがたくさんありすぎて少しだけ混乱しているようにも感じた。



「あなたは知らないかもしれません。でも僕は知ってしまった、母胎保管室でのあなたの僕を守りにくるような行動。あの原動力がなんなのか。この原動力がある限り、僕が覚醒する度にAが傷つく。もう、そんなの…見るのは嫌なんです…!」



神田の言った通りだった。アレンは、私のメモリーの原動力を知っていた。



少し前までの自分なら、なんて声をかけたら良いのか悩んでいただろう。
でも、私と会話をした今なら別の言葉をかけることが出来る。



『知ってたよ。私はアレンの中の14番目、ネア様を護る為に身体が動いてしまってた。でもそれは、少し前までのこと』


「ネア、様…?どういうことです…」


『さっき、少しの間眠ってる時に、メモリーと会話したの。アレンも今までなかった?』



脳裏に何か思い当たる節がよぎったのか、アレンは目を見開いた。



『混乱している時に難しい話をしてしまうけれど、私の中のメモリーは私自身。幼い頃の私だった。逃亡生活の際に一度死んでしまったけどメモリーが死なせまいと肉体を修復してたらしいの。だから、余計に強い想いでアレンを守りに行ってしまってた』


「待って下さい、じゃあAは僕の中にいる14番目と面識があるってことなんですか…?」


『そうらしいけど、私にその記憶は一切無いの。あるのは、この右耳の呪いを受けた辺りから今日までアレン達と一緒に過ごした大切な日々の記憶だけよ。だから、教団でアレンが逃亡したって聞いて、本当に心配だった』



私は一気にアレンとの距離を詰めた。



アレンが私を遠ざける前に、私はアレンの身体に両腕を回して力一杯抱きしめた。



『…だから、本当にほんっとうに、無事でいてくれてよかった…!』



久々感じる、アレンのぬくもり。体つきが少し細くなったような気がする。
私が教団で準備をしていた間にもアレンは一人で戦っていたんだと改めて痛感し、私の目にも涙が浮かんできた。

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あずさ - お忙しいとは思いますが、更新楽しみにしています!! (2020年1月28日 18時) (レス) id: dc5172fd12 (このIDを非表示/違反報告)
Rico(プロフ) - こんにちは。アレンくんと夢主ちゃんの今後が楽しみです。お忙しいかもしれませんが、更新頑張ってください! (2019年8月17日 1時) (レス) id: 3a6a1a4cba (このIDを非表示/違反報告)
歩。(プロフ) - 更新お待ちしてます! お忙しいとは思いますが楽しみにしています! (2019年4月23日 4時) (レス) id: f251146aad (このIDを非表示/違反報告)
ノルン(プロフ) - 楽しみにしてます(`・ω・´)ゞ (2018年10月20日 19時) (レス) id: 265a916812 (このIDを非表示/違反報告)
パオパオ - めちゃおもしろいです!!!続き楽しみにしてます!!!! (2018年1月20日 21時) (レス) id: 89165a1c38 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:アストル | 作者ホームページ:http  
作成日時:2017年8月26日 23時

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