【宮侑】ねぇ、キスしよっか【宮治】

っ ページ8

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「横山さんな、覚えたで」





やんわりと目を細め、いつもとは違った落ち着いた笑顔を見せてくれる





あぁ、そんな表情見たことがない





不敵に笑った顔、意地悪そうに挑発する時の顔とは違っていて





いつもは騒がしいその口が、緩やかな弧を描く





「えっと、あんな……！


ずっと、侑くんのこと好きやで……っ！


誰よりも、侑くんのこと好いとーよ」





これ以上の言葉が出てこない





さっき以上に熱烈な告白なんてできひん





顔が見れない、きゅっと目を瞑り俯いてしまう





そうでもしないと、熱くなった目頭から涙が零れ落ちてしまいそうだったから





好きな人に泣き顔なんて見られとーないし





あぁ、怖いなぁ





どうせフられてまうのに





返事、聞きたくないなぁ……





「……ありがとうな、嬉しいわ」





優しい、私の大好きな声が聞こえる





気持ちを伝えられただけでも、よかったかな





もう、ええねん





これからも侑くんがバレーしとる姿に見られたらそれでええねん





彼女になりたいとか、烏滸がましいにも程があるっちゅーねん





だからな、これからもひたむきにバレーに熱中する眩しい姿と笑顔を観客席から見せてな

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