魔界最強の俺はどうやら人間界最低ランクの女の使い魔に選ばれたらしい。【男主】 (ページ9)

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7.｢かすかな希望…。｣前半ページ9

＜カノンside>

私が家に着く頃にはもう、空は真っ暗だった。

カノン「…ただいま…。」

返事は相変わらずないが、言わないと気が済まない。

目がかゆい。
少し、泣き過ぎたらしい。

カノン「…あっ。」

私は、自分の部屋に入ると真っ先に魔法陣がある方に向かう。
コレは、中々使い魔が出てきてはくれないが諦めずに１日1回は必ずするようにしている。
諦めなければ、必ず来てくれると心のどこかで思いながら……。

カノン「ーーー私の願いを聞き届けよ。ー私の願いを聞き受け入れてくれる者よ、その姿を私の前に示せ。」

何度も唱えた呪文。

光るわけもない紋章。

何十回しても、何百回しても、光ることもしなかった。

いつしか私の周りには誰1人いなかった。

小学校、中学校の頃は私の周りにたくさんの人が居てくれたのにどうしてこうなったか分からない。

私は、なぜ自分だけが使い魔が出せないのかわからない。

なぜ、私だけが魔法が使えないのか。

そんな疑問もいつからか当たり前になった。

寂しい。

苦しい。

そんな気持ちを込めて、今日1日また呪文を唱える。

はじめは、
『明日また練習すればきっと使い魔は出てきてくれる。
明日はきっと……。』

いつしか、
『今日も駄目だったか。』

『いつになったら私の前に現れてくれるのだろう。』

『もう、私には無理なのかもしれない。』

そんな諦めた気持ちが心のどこかにあるまま、何度も唱えた呪文を口にした。

カノン「………え。……………？」

光った…。

一瞬のことだから気のせいなのかもしれない。

カノン「さっき…光った？」

私がそう口にした瞬間。

ドコオォン！！

そんな音と共に私の部屋が暗くなる。

何が起こったのかは、すぐに分かった。
雷が落ちたらしい。

窓を開けて外を見ると、雨が降っていた。
すごい雨だ。
いつの間に雷雨になっていたらしい。

雷が電柱にあたり、
一気に家中のブレイカーが落ちたのだろう。

あたりを見回したが真っ暗で何も見えなかった。

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あらしって言う漢字が私のオリジナル作品と言う設定を外してくる……:(´◦ω◦｀):ｶﾞｸﾌﾞﾙ