魔界最強の俺はどうやら人間界最低ランクの女の使い魔に選ばれたらしい。【男主】 (ページ40)

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38｢少し心配｣ページ40

＜クレイside＞

…。
クラスの子…かぁ。
お姉ちゃんは気づいていないようだけど…Aはもうわかっているっぽい。

カノン「ちょっとお手洗いって来るね。」

クレイ「わかった！Aとお話ししとく!!」

A「…。」

お姉ちゃんがちょうど席を立ったから、私はAの隣に座る。
Aは何も言わないけどなんとなく私が今からいうことが分かっているらしかった。

クレイ「A…。」

A「あぁ。」

クレイ「お姉ちゃんにはいった？」

A「…。言ってねぇ。」

クレイ「そう。」

Aが考えていることがわからないわけではない。
けど…
言った方がいいのか言わない方がいいのか。
後から言ったら、今より傷つく方が深くなるが…昨日色々ありすぎていてお姉ちゃんは疲れている。
これ以上、ストレスがかかってしまうのも問題だ。
そのことを考えると……

A「んな、怖い顔すんなって…。」

Aが私の頭に手を置き言った。
そんなに怖い顔をしていただろうか…。
そんなことを思っていながらも頭を撫でてもらっているので、少し照れながらも「うん…。」といった。
そうこうしている間にお姉ちゃんが返ってきた。

カノン「え…？今どんな状況？」

Aから頭を撫でてもらっているところをお姉ちゃんに見られてしまった…。
お姉ちゃんはにやにやしながら、私たちに近づいてきた。

A「クレイが心配そうにしていたからな。」

「俺が慰めてやっただけだ。」とAがいう。
地味にドヤ顔をしながら…
そんなAと私を交互に見てお姉ちゃんが言う。

カノン「クレイたちといると楽しいね。」

昔、私に向けていた笑顔で言った。

クレイ「あ!!試合始まるね!!」

その笑顔を見て少し照れたが、ちょうど試合が始まったので話を逸らすように話題を振った。