魔界最強の俺はどうやら人間界最低ランクの女の使い魔に選ばれたらしい。【男主】 (ページ14)

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12.｢この女が置かれている状況｣前半ページ14

＜Aside>

朝。
昨日はどうやら疲れていたらしく、俺と契約した後に倒れるように寝た女…カノンのベッドの前にいる。

俺と契約したならば、学校とやらに行って申請書を出さないといけないのだが。
本当に疲れているらしく、俺が目の前にいても何も反応がなかった。

自分の主となる者。
勝手に人の身体を弄るようで申し訳ないが、昨日から気になっていたので致し方ない。

俺は、カノンの肩に手を添える。

A「『治癒』。」

見ては取れないがよほど痛かったのだろう。
傷が塞がったのがカノンの顔を見てわかるぐらいだった。

カノン「…ん……ぁ？」

A「起きたか？」

カノン「ん～･･･。」

どうやらまだ寝ぼけているらしい。

A「お前、今日学校とやらに行くんだろ？遅刻するぞ？」

俺がそう言うとさっきまでの寝ぼけていた顔が嘘のように目を見開いてベッドの脇にある時計を鷲づかんで見ていた。

A「大丈夫か？」

カノン「…やばいかも…。」

A「…。まぁ……。頑張れ。」

慰めるように、カノンの肩に手を置いた。

カノン「……うん。」

静かに頷いて、メソメソしながら支度をしていった。

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カノン「ふぁ～･･･。間に合ったぁー。」

どうやら付いたらしい。
俺は生まれてこの方人間に使えたことなんかなかったから学校と言うものが分からなかったが。

A「ここが学校か…。」

少し感動した。
俺が思っていたよりもはるかに綺麗だった。

俺はカノンの後ろをついていきながらカノンと話す。

学校の校舎が近づいてくるに連れて段々と周りが騒がしくなる。

A「…？カノン。少しいいか？…、。」

疑問に思い、カノンに話しかけようとしたその時。

モブ男A「よー。カノン。元気だったかぁ？」

お友達という奴なのだろうか。

しかし、なにか様子がおかしいというか。

A((いや、確実におかしいな。))