【APH】今日も首都は大変なり。

救世主だ。 ページ9

「ちっ、消毒しなきゃなんねぇな。イタリアちゃん家は日本と違って全く気にされないし此処でしちまっても良いか」
「え、ちょ、プロイセン何するつもりで…?」
「消毒だ消毒。些かべたべたし過ぎて居たからなぁ?」
「ま、待ってくれ。あんなの挨拶だきっと。何そんなムキになる意味があるんだ、って聞いて聞いて聞いて、んっ!」

言い終わらぬ内にでろりと生々しく舌が耳に這われ思わず声を上げた。出たよ消毒とか言う自己満足の塊。何も消毒にはならない癖に自分の為にそんな事をする。全く持って思考が理解出来ないというか、共感出来ないというか取り敢えず可笑しいよこれ。



「っ、待て、やめっ、」
「俺が満足するまで止める訳ねぇだろ?」


耳朶を甘く噛まれ、びくんと肩がとびはねた。プロイセンはその反応に満足げに笑うだけで止めてはくれない。や、ヤバイよこれは。本当にする気だ。どうにかして回避しないと……!!どうにかして声を上げてもやはり駄目。これはどうする…と次の対抗策を考え始めたその時である。


「俺ん家で何してんだこのやろー!!!」
「いだっ!!!」



叫び声と共にプロイセンが思いきり殴られ崩れ落ちた。え、ざまぁみ……いえ何でも無いです。取り敢えず肩に崩れてきた痛いと唸るプロイセンをぺいっと引き剥がし床に転がして充分距離を取る。




「おい、無事かよ。仕方なく助けてやったぞ」
「Danke sch�n.助かりました。襲われかけていたので…」
「最近アイツ暴走しすぎて怖ぇ…」
「本当ですよ…」
「よく生活出来てんなお前」
「自分でも不思議に思ってます」


助けてくれたイタリアさんのお兄さん、ロマーノさんには感謝しかない。これが世に言う救世主か!!もうそのままついでにプロイセンさんをぼこぼこにすれば良いと思う。…多分無理だろうけど。国を有した軍と言われただけに戦闘能力は群をずば抜けているんだよなぁ…。特に陸。当時は世界最強とまで言われていた位だし。と考えるとロシアさん位だよね、プロイセンをぼこぼこに出来るのって。



「う………すげー痛いぜお兄様…!!突然過ぎてびっくりしたしよ。今良いところだったんだから邪魔しないでくれ」
「うるせー!!俺の目の前でしようとしたのが悪い。目に入って鬱陶しいったらありゃしねーし!!」
「ちぇちぇちぇのちぇー…。あ、でも元はと言えばベルリンに抱き着いたイタリアちゃんのせいでもあるからな?」
「それただの理由のこじつけにしか聞こえねぇぞこのやろー!!」


本当にそれな。

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