【APH】今日も首都は大変なり。

これは夢だと信じている。 ページ3

首都の朝は早い。というか私が意地で上司よりも早く起きているだけなのだが。だって上司より早起きしなきゃ部下失格じゃないか。うん、きっとそう。



という訳で定刻通りにアラームで叩き起こされる。尚今朝の五時半。正直言ってくそ眠たい。昨日も夜遅くまで邪魔が入りつつも資料作成してたからだろうな…。元はといえど邪魔してきたプロイセンのせいだけど。心優しい私は致し方なく許してあげるのです。というか不満なんて洩らしてみろ、絶対に(色々な意味で)やられる。




「えーと、今日の職務はなんだったかな…取り敢えずプロイセン起こして」
「俺はもう居るぜ」
「あ、なら良かった手間がはぶけ…………た………は???」


待て待て待て待て待て待て。今何処から声が聞こえてきた?凄く間近から聞こえてきたんだけどこれ絶対気のせいだよな?幻聴だよな?寝惚けてんのか私はそれは大変だしっかり目覚めろ。良いか?これは夢だ。直ぐ隣に上半身裸のままあの形の良い筋肉を露出させている元上司なんか居ない。寝惚けている暇があるならさっさと起きろ私。



「何可愛い顔して硬直してんだよ、そもそも俺と何時も一緒に寝てるだろーが」
「寝てないけどな!?」
「あー寝顔も可愛かったぜー」
「嘘だろおい待て本当に居るのか…?幻覚であれ…これは幻覚だ」
「何?朝のキスが欲しい?積極的だなぁ?」
「Guten Morgen,プロイセン」


何という事だろうか。まさかベッドにプロイセンが潜り込んでいるとは思わなかった。部屋には鍵を掛けた筈なのに無駄に器用な所を発揮していやがる。思わず額に手を当て、深く溜め息をついた。一日の始まりぐらいゆっくりとさせて欲しかったのに悉く邪魔をされる。



思わず顔を歪めた私をプロイセンはにまにまと笑いながらじっと見ていた。その瞳がどろりと熱を渦巻いて居たのは、きっと気のせい。寧ろ気のせいじゃなきゃ私が終わる。

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