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今日は家に帰らずして何処かホテルにでも泊まってしまおうか。生憎今プロイセンの財布の中身はそこまで多くない。だからドイツにばか高い料金でも請求してやろうかと思考し、けれど結局はそれもやめた。そんなことをしても寂しさは変わらない。寧ろ可愛い弟と誕生日を共に過ごせないのは此方としても頂けないところだ。それにもしかしたら帰ったら仕事は終わっていて二人とも自分に構ってくれるかもしれない。期待するだけ無駄かもしれないがその可能性に掛けてみよう。ふぅ､と白い息を吐き出しながら寒い寒い家路をざくざく音を立てて歩んだ。目指すは真っ直ぐ自宅だ。
「よし、行くぜ……!」
とうとう家に着き、緊張感を今更になって覚えたプロイセンは一度体を震わせ決心したように頷いた後、恐る恐る玄関のドアに手を掛ける。やっぱり仕事中だからと追い出されたらどうしよう。ベルリンに拒否されたくねぇな。せめて邪魔しないから暖かく迎え入れてくれねぇか。ぐるぐるそんな感情がとめどなく溢れ思わず首を振る。雑念を振り払わなくては。さぁ行くぞプロイセン。弱気になってどうする。まだベルリンと繋がってもいないし調教すら出来ていないぞ。やれなくていいのか。そう自分を心で少し変わった方法で励ましながら意を決して思いきりドアを引っ張った。
「本日の主役が帰ってきたぜ〜!!」
なるべく二人に聞こえるようにプロイセンは声を張り上げて自分の存在を主張した。せめて反応くらいはしろ、と小さく念を飛ばしつつも反応を窺った、その時である。扉を隔てたその先が突然焦ったようにどたばたと激しく物音を立て始め、ひそひそと何か困ったように囁き合う二人の声が聞こえたではないか。慌て具合からして帰ってくると予期していなく、プロイセンが不意を突いた形になったのであろう事が易々と分かってしまう。まさか、とプロイセンはとある事を予測してしまった。これでも洞察力は元々良いのだ、ほぼこの考えは確信に近い。もしかして、もしかしてだが＿。
その考えに至ったや否や、先程までの弱気な自分が馬鹿らしく思えてきてしまった。何だ、そういうことだったとは。自分に呆れを通り越して笑えてくる。くつくつと、笑いを噛み締めてはプロイセンはさっさと防寒着をハンガーに掛け、容赦なく閉まっていた扉を開いた。プロイセンの目の前に広がるのは、綺麗に飾りつけされた部屋と、驚いた顔で此方を見る二人の姿。
「何だよ、今年の誕生日会は趣向を凝らしてんじゃねーか」
終わり
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紅巴(プロフ) - ｼﾞｬｶﾞｲﾓﾋｨｰ!!!!さん» コメントありがとうございます~!!当方のプロイセンは愛の重さ100%でお送りしております(笑)冬ですからオランダさんのマフラーで暖まって下さいね(笑)更新のろまではありますが頑張ります! (2019年12月31日 0時) (
レス) id: e500d4b36f (このIDを非表示/違反報告)
ｼﾞｬｶﾞｲﾓﾋｨｰ!!!! - プロイセンさん愛が重い…すごい… そしてラッキーアイテムオランダさんのマフラーだやったー！← ベルリンさんピンチですね… 面白いです！ (2019年12月30日 23時) (レス) id: b8981481d5 (このIDを非表示/違反報告)
紅巴(プロフ) - 巫鳥さん» ありがとうございます……!!そう言って頂けて大変嬉しいです。のんびりではありますが更新頑張ります~!! (2019年12月30日 12時) (レス) id: e500d4b36f (このIDを非表示/違反報告)
巫鳥(プロフ) - 読んですぐ好きになりました！更新楽しみにしてます！ (2019年12月30日 1時) (レス) id: 92f83285a3 (このIDを非表示/違反報告)
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