Es ist nicht geung,nur zu lieben. ページ12
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_「愛してる」
嗚呼、頭が可笑しくなりそうだ。好きで好きで、愛おしくて堪らない。アイツを象る全てが美麗で、まるで大事に仕舞われ続けた壊れやすい人形のよう。そんなアイツを壊したいと何度思ったことか。壊して、ぐちゃぐちゃにして、俺という痕が永遠に消えないように深く深く傷付けて。精神すらも崩れてしまえば、尚良いのに。
けれど物事はそう上手くは事を運んではくれないらしい。
生憎にも、ベルリンの精神は堅い。どれだけ俺が愛を伝えても、揺れる事は一切ない。仕掛けようが、何しようが何一つ俺の方に少しも堕ちてはくれない。
嗚呼、何で。俺はこんなにもお前を愛しているというのに。愛して、愛して、愛して、愛して。お前しか俺には見えないのに。ずっと、ずっと、それこそ昔からずっと、見てきたというのに。お前は俺だけを見てくれない。いつも誰かに気をかけて、俺の気も知らずして喋って、抱き合い、終いには俺に見せないような顔を見せる。
そんな彼奴を見ているといつも思う。ふと目を離した隙に、まるで溶けるかのように俺の前から消えてしまうのではないか、と。
「俺から離れたら、絶対に許さねぇ」
何処にも行かせてなるものか。こいつの所有権は俺にある。こいつは俺のだ。俺の、俺の愛しいベルリン。例え仲の良いフランスやスペインにも、それにあのイタリア兄弟にだって渡す気は無い。
手離さぬよう、ぎゅっと力強くすやすやと穏やかな寝息を立てるベルリンの手を握り締める。痛みに反応したのか、顔が歪められるがその表情すら愛らしい。思わずぺろりと舌なめずり、嗚呼何と可愛らしいというのだろうか。そんな顔されてはお前を喰ってしまいたくなるだろうが。
「愛してるぜ。俺が一生溺れちまうぐらいの愛を注いでやる。…だからよ、ベルリン。__早く俺に堕ちろ。」
うっとりとした声音のまま恍惚とそう言葉を並べては、小さな唇に噛みついた。嗚呼、美味しい。かぷりと下唇を噛むとてろりと口内に血が流れ出す。その味は何とも甘美で、その甘さに舌が麻痺してしまいそうだ。
まだ、夜は明けない。
ラッキーアイテム
ベルリッツ
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あずきいろ
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8
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紅巴(プロフ) - ジャガイモヒィー!!!!さん» コメントありがとうございます~!!当方のプロイセンは愛の重さ100%でお送りしております(笑)冬ですからオランダさんのマフラーで暖まって下さいね(笑)更新のろまではありますが頑張ります! (2019年12月31日 0時) (レス) id: e500d4b36f (このIDを非表示/違反報告)
ジャガイモヒィー!!!! - プロイセンさん愛が重い…すごい… そしてラッキーアイテムオランダさんのマフラーだやったー!← ベルリンさんピンチですね… 面白いです! (2019年12月30日 23時) (レス) id: b8981481d5 (このIDを非表示/違反報告)
紅巴(プロフ) - 巫鳥さん» ありがとうございます……!!そう言って頂けて大変嬉しいです。のんびりではありますが更新頑張ります~!! (2019年12月30日 12時) (レス) id: e500d4b36f (このIDを非表示/違反報告)
巫鳥(プロフ) - 読んですぐ好きになりました!更新楽しみにしてます! (2019年12月30日 1時) (レス) id: 92f83285a3 (このIDを非表示/違反報告)
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