拾いました ページ1
神宮寺side
お腹が空いた
ただそれだけの理由で
俺は家をでた
何をするでもなく
ただ
歩いてた
空を仰ぐように目をやると
一面が雲で覆われていた
＿＿＿天気ワル
帰ろうかな。
足を家の方向に向けた時
街灯だけに照らされた夜道が
ほんのり赤く色づいた
一面雲だったはずなのに
今目に写るのは紅い月
あの時の
Aさんの瞳の色みたいな紅
月の周りだけ
雲がはけ
ぽっかりと穴が開いた雲の天井から
その月が顔を覗かせてるみたいだった
ドんっ＿＿＿
肩に小さな痛み
よそ見をしてしまったため誰かにぶつかってしまったらしい
神宮寺「すいません＿＿＿
えっ＿＿＿なんで」
紅く輝く瞳
奥にある真っ黒な夜よりも暗い色をした何かが
うようよと泳いでいる
見覚えのある瞳
それはどう考えてもひとりだけ
神宮寺「Aさん＿＿」
睨み付けるような鋭い眼光が俺を見つめる
それと同時にきらりと光る
ひとより立派そうな犬歯が見えた
怖い
沈黙がふたりの間に流れる
その空間に恐怖を覚えた
『...お前はうまそうだな』
＿＿＿＿がブ
神宮寺「!!!!!!いっっっっったい」
肩に走るのは
小さな痛みなんか比じゃない大きな痛み
妬けるように痛い
肌が裂けるような、肉を引きちぎられてるような
頭は混乱しながらも
必死にその痛みを我慢した
その痛みが和らぐと知ってたから
あの時みたいに
また快楽に変わると思ってた
『じゅ＿＿＿＿る』
痛みは和らぐどころか
増していった
血が抜かれてるのが分かる
点滴に失敗したとき
血が逆流することがある
その感覚に似ていた
でも痛い
痛すぎる
神宮寺「＿＿っ」
頭がくらくらする
やばいかも
ドテ＿＿＿＿＿＿＿
不思議と体に痛みはない
倒れたのは自分じゃなかった
倒れたのは
俺に噛みついたAさんだった
神宮寺「!!!!Aさん」
どうしよ
紫耀に連絡＿＿
『紫耀...』
神宮寺「...紫耀じゃないよ」
俺は倒れたAさんを担いで
家に足を運んだ
この時はまだ恋してなんかなかった
キミが涙を流すから
好きな人を思って流す涙に
Aさんの流す涙に、すべてに
恋をしてしまった
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 158人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
木捺# - 1でお願いします！応援しています♪ (2016年3月28日 17時) (
レス) id: 29ae1850bf (このIDを非表示/違反報告)
leaf(プロフ) - うちも�，任后�！！応援してます！ (2016年3月28日 4時) (レス) id: f40b2d9434 (このIDを非表示/違反報告)
しゅがーみる(プロフ) - もちろん、�，任垢叩�！！ 頑張ってください！！ (2016年3月27日 11時) (レス) id: 7ca74f863f (このIDを非表示/違反報告)
悠貴(プロフ) - しゅがーみるさん» 投票してみようと思います!!僕自身も、続きやヴァンパイアシリーズを書きたいので!! (2016年3月26日 9時) (レス) id: 6b7554c4f3 (このIDを非表示/違反報告)
しゅがーみる - 続編できますか？ ぜひっお願いします!! (2016年3月9日 7時) (レス) id: fa187801e8 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：悠貴
| 作成日時：2015年10月12日 0時
