１匹オオカミ娘と王子さま

泣いたキミ ページ40

*



　 〜侑李 side〜








　 ・・・・ってどうしたの！？」






　 気づくとAが泣いていたからビックリした




　 僕の方を見たまま泣いてるんだもん




　 本人は気づいてなかったみたい








あ「・・・づづっ・・・」 ←鼻水を吸う音







　 うっ///



　 カワイイ///






　「・・・大丈夫？？」




　 一先ず声をかけてみる








あ「うん。 もう平気。」




　 すでに何でもなかったように振る舞うA







　 ・・・平気じゃないってことはすぐわかるよ





　「我慢なんかしないでよ・・・」






あ「っ・・・・我慢なんか・・・」






　「してるよ」









あ「・・・」






　 思い詰めちゃったかな・・・？






あ「・・・こんなに優しくしてもらったの久しぶりだった」





　「え・・・」






あ「私、ずっと１人だったか・・・・・ヒック」





　 そういってまた泣き始めた









　 僕は今日のことを思い出した





　 保健室で少し湿った制服を着たまま寝ていたキミ




　 教室の前で僕が後に起こることに巻き込まれないようにしようとしたキミ




　 クラスの女子から嫌がらせを受けていたキミ




　 嬉しそうにお粥を食べるキミ






　 そして僕の前で泣いたキミ




　






　



　 僕は・・・キミを笑顔にしたい

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