80 ページ30
.
Hikaru.I
.
特ヒ課の話を聞いた時、死と隣り合わせにいることが改めて分かった。
死にたくないと思いながらも、自分は動くことしか出来ない。
Aが宮舘さんは死んでいないと言い張ったのは、宮舘さんの最期をその目で見れなかったからだろう。
本来なら遺体と顔を合わせる機会があるが、それがなかったらしいから。
…もしかして、
「一度SPACEに入ったら、二度と戻れない。
こっちでは事故とか自 殺とか理由つけて死んだことにするからね 」
SPACEに？
いや、そんなわけが無い。
だって特ヒ課を作ったのは紛れもない彼なのだから。
でも、
「 SPACEに足を踏み入れてる人は、
意外と近くにいるかもしれませんね 」
それはまるで、俺の知らない宮舘涼太さんのことについて言っているかのように、
ジェシーさんの言葉が頭の中で響いた。
.
ジ「 また会いましたね 」
岩「 お久しぶりです 」
水原の墓参りをした後、もしかしたらいるんじゃないかと思って少し待っていた。
まさか本当にいるとは思わなかったけど、一度俺の行動を全て読んだジェシーさんからすれば簡単な事だったのかもしれない。
俺たちは、人の少ない喫茶店に入った。
ジェシーさんは、「聞きたいことがあるんですよね？」と俺の心の中を見抜いて聞いてきた。
岩「 まず、SPACEについて少しでいいから教えて欲しいんです 」
ジ「 そう言うんだろうと思いました 」
ジェシーさんはテーブルに置いてある紙ナプキンを一枚取り出して、ボールペンで何かを書き出した。
大きい丸の中に、小さい丸。
大きい丸の方にSPACEと書かれて、小さい丸の方にはSEAと書かれた。
ジ「 貴方たち、SEAは言わば " 囮 " です。SPACEの活動が見つからないように張り巡らせた組織 」
俺たちは、囮。
ジ「
SPACEは、知られていないだけで警察の中でもトップクラスの権力が有ります 」
それだけ聞いて、他は聞く気になれなかった。
自分たちが囮として働いていたこと。
自覚はなくとも少しだけプライドが傷つけられた気がした。
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 631人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ひらひら(プロフ) - 元々SPECなどが好きで、作品・予告動画の雰囲気が大好きです…！続編の公開もお待ちしております…！素敵な作品をありがとうございます！ (2023年2月1日 15時) (
レス) id: c4466634c3 (このIDを非表示/違反報告)
tama0802(プロフ) - 大好きです！無理せず頑張ってください！ (2022年3月19日 20時) (レス) id: 79f1409eb9 (このIDを非表示/違反報告)
Kagarizukikosam(プロフ) - めちゃ面白かったです、！！ 更新待ってます…！！ (2021年7月18日 16時) (レス) id: 03554a3892 (このIDを非表示/違反報告)
Snow(プロフ) - 続編待ってます^_^ (2021年7月4日 21時) (レス) id: 066d296756 (このIDを非表示/違反報告)
Bear(プロフ) - いつも楽しく読ませていただいてます！続編も楽しみに待ってます！ (2021年6月24日 14時) (レス) id: 3daf0f2645 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：b.
| 作成日時：2021年3月20日 19時
