Green Bird Ⅱ (ページ15)

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次の日、病院に行く前に、僕の家に行った。

僕の両親は、Aと付き合ってることを知ってたから大喜びして、なんでも言って、とAに言った。

僕のママともすごく仲がいいA。

そんな、Aに気になることを聞いてみた。

「 Aの実家、はどこだったの？」

聞いてよかったかな、って今になって思ったけど、僕はAの家族のことをなんにも知らない。

「そっか、ラウールに全部話すね、家族のこと」

その一言で、少し、安心した。

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「わたしのお父さんは、今、俳優をしている人なの」

Aの口から出たのは、きっと誰もが知っている有名な俳優。

「その人と、不倫相手の間に出来たのがわたし」

あまりにも酷な現実。

「周りからの目があるお父さんにとって、わたしは、いてはいけなかった。」

そして、お母さんと関係を切った。

そして、Aのお母さんは、女手一つでAを育ててくれたらしい。

「お母さんは私の病気のせいで、周りからいろんなことを言われて心の病気になった。そして、私が9歳の時、自ら命を絶った」

Aが一人だった理由。

今まで、なにも、言わなかった理由が、ようやくわかった。

「お父さんとお母さんに、挨拶したい」

どれだけ最低な父親でも、僕の愛する人を産んでくれたことに、変わりはない。

「お父さん、去年亡くなったの」

Aは、そう言って、僕の手を引き、あるところへ連れていった。

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「はじめまして、ラウールと言います、娘さんと結婚させていただくことになりました。必ず、幸せにします。」

Aの母親と父親の、お墓。

勿論、場所は違うけど、二人に挨拶をしたかった。

「きっと、お母さん、いい人捕まえたね、って言ってるよ」

「ほんと？嬉しいな」

これからは、僕がAの手を取って歩きます。

だから、どうかまだ、Aのことを連れていかないでください。

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