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私は、今、生きてる。
あのまま死んでいたら、どうなっていたんだろう。
想定できる最悪の事態に、気づかずに、また心配をかけた。
ラウールには病気のことを言わない、という私の選択は、間違っていたんだろうか。
でも、言わなかったおかげで、''普通の女の子''として、楽しむことが出来た。
ラウールといっぱいお出かけもした。いろんなところに行った。
歳下なんて、って思ってた君のことが、いつしか好きになって、
でも言いたいことも伝えられないまま死ぬのは、私にとって仕方ないことだと、諦めた。
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「 A、入るよ 」
「 めめ、来てくれたんだ 」
めめは最近、病室に来るのが多い。
心配をかけたことに対する罪悪感が胸を刺す。
「 水、ここにいれとくよ 」
「 なにもかも、ごめんね 」
両親だけでなく家族が誰ひとりとしていない私にとって、めめは本当に頼りになる存在。
恥ずかしくて、面とは向かって言えないけど、いつもありがとう。
「 ねえ、A 」
「 なに？ 」
「 いつから好きなの？ 」
「 え？なにが？ 」
「 なにが？ってラウールのこと 」
いきなりの事にびっくりして、なにも言葉が出なかった。
隠していたこと、葛藤していたこと。
めめには全てがお見通しで、顔に熱が集まった。
いつもそう、
「 ラウールは、どんなAでも側にいるって、 」
なんでめめは、
「 Aのことが、今でもずっと好きだって 。」
私の、閉ざした気持ちを
「 Aは、どうなの？ 」
簡単にこじ開けるの。
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作者名：a.
| 作成日時：2020年2月15日 15時
