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初めて僕からAとお出かけしたいと言った。
いつだって、歳上の人としか付き合ってこなかったAに、少しでも僕のことを意識して欲しくて。
めめは今日もモデルのお仕事。
2人は緊張するから、一緒に来て欲しかったんだけどな。
代わりと言ってはなんだけど、今日の待ち合わせは恵比寿。
あ、これはめめに言ったら怒られるやつだ。
「 ラウール！ 」
「 A〜、今日も可愛いね 」
「 ありがと、ラウールもかっこいいよ 」
傍から見れば、カップルなんじゃないかな。
実際は僕の片想いですよ。
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いろんな店に行った。
最後に行きたいところ。僕がAの手を引いて連れていく。
「 すごい、なに、ここ 」
一番連れてきたかったところ。
星が好きだと、昔言っていた君にぴったりの場所。
「 プラネタリウムとカフェが合体したところなんだよ 」
注文したものが運ばれ、しばらく経つと、暗転する店内。
「 うわあ、すごい！みて、スピカ！私の一番好きな星！ 」
瞳を輝かせて上を見上げるA。
僕が連れてきたのに、好きな人が隣にいるから、星に夢中になれない。
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「 すごかった！ラウール、ありがとう 」
店を出ると、もうかなりの時間だった。
普通なら、「ええ、帰りたくない」なんて言ってAに抱きつくんだけど。
今日の僕は違うから。
「 また、僕からお出かけ誘うね 」
「 …うん！今日は本当にありがとう 」
少しは、意識してくれた？
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作者名：a.
| 作成日時：2020年2月15日 15時
