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「 信じないなら、仕方ないけど 」
「じゃあね」と出口へ向かっていった彼女を
「 待って 」
気づいたら引き止めていた。
「 助けて、照を 」
会ったばかりの、デタラメかもしれない彼女に何故か助けを求めていた。
「 しょうがないなあ 」
彼女はそう言って、俺の目の前にやってくると
「 結構高くつくよ？ 」
そう笑った。
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助けてくれ、とは言ったものの具体的に何をするのか。
魔法陣なんかを書いて呪文でも唱えられたら流石にビビる。
というか、なぜ俺はこんな人を信用してしまっているのか。
助けるだなんて、ってちょっと、いやかなり、怪しいし非現実的だ。
でも、
こんな非現実的なものに縋り付くくらい俺には余裕が無かった。
「 俺は… 」
「 深澤辰哉さん、でしょ。 」
「 私、貴方より年下なんで、敬語じゃなくて良いっすよ 」
あ〜、お腹空いたと欠伸をする彼女。
この人以上に不思議で怪しい人とあったことがない。
もう、気になることが沢山ある。
「 名前は、 」
「 Aって呼んでください 」
「 わかった、A 」
Aと名乗る彼女はポケットからチョコレートを取り出して口へ放り込んだ。
「 うぇ、ちょっと溶けてる 」
一瞬顔を歪ませたけど。
美味しそうに口を動かすA。
「 いります？ 」
俺の視線に気づいたのか、Aはポケットから溶けかけのチョコレートを俺に差し出してくる。
「 …いや、いい 」
今は、チョコレートを見ただけでも、あいつを思い出してしまう。
「 …変な顔 」
「 は？！ 」
「 眉間にシワ 」
そう言われて、初めて自分の眉間にシワがよっていることに気がついた。
しかしそんなこと一瞬で忘れたかのようにAは
「 とりあえず、眠たいから帰るね 」
マイペースに出口へと向かって歩いていく。
「 ちょ、ちょっと待ってって！！！ 」
まだまだ聞き足りない。
彼女の名前しか知らないのに。
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a.(プロフ) - ちなこさん» 読んでいただきありがとうございました、感動したと言っていただけて本当に嬉しいです、こちらこそありがとうございます^^* (2020年7月16日 14時) (
レス) id: b266b51c87 (このIDを非表示/違反報告)
a.(プロフ) - ソニックマニアさん» 読んでいただきありがとうございました、初めてファンタジーのお話を書いたので不安だったのですがそう言っていただけて本当に嬉しいです^^ (2020年7月16日 14時) (レス) id: b266b51c87 (このIDを非表示/違反報告)
a.(プロフ) - クレーンゲームに住む化け物さん» お読みいただきありがとうございました^^ (2020年7月16日 14時) (レス) id: b266b51c87 (このIDを非表示/違反報告)
ちなこ(プロフ) - すっごくすごく素敵で感動しました。素敵な時間を過ごせましたありがとうございました (2020年7月14日 1時) (レス) id: 3adce2c6d7 (このIDを非表示/違反報告)
ソニックマニア(プロフ) - はじめまして。ファンタジーは読み進まないことが多いのですが、とても読みやすく最後まで一気に楽しませていただきました！他の作品ものぞかせていただきますね(^^)ありがとうございました。 (2020年7月13日 7時) (レス) id: 8e1cd423bc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：a.
| 作成日時：2020年7月12日 18時
