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3月13日
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この日は土砂降りの雨だった。
朝から夜までずっと降るらしく、暗い気分を抱えながらも仕事をした。
「 あれふっか、なにこれ 」
仕事の合間、楽屋で待つ俺たち。
俺の隣に座っていた佐久間が俺のカバンを指してそう言った。
佐久間が指さしたのはあの日Aから貰ったくまのキーホルダー。
貰ったもののつける場所がなくて、その時ちょうど持っていたリュックにつけていた。
よく見るとブサイクだな。
「 こんなん持ってたんだ 」
「 いや、なんか貰ってさ 」
「 へ〜！誰から？ 」
えーと、と考えて止まった。
Aのことは、話してはいけないんだ、と。
「 妹！妹だよ、なんかお土産でもらった 」
「お土産にしては歪だな」なんて翔太は言う。
「 ふっかじゃん 」
「 俺じゃねえわ！ 」
上手く笑えてるだろうか。
俺には、今抱えるものが多すぎるよ。
照がいなくなってからこんなにも空気が違うなんて。
俺は、非現実な5月7日が待ち遠しい。
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3月19日
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「 こんばんは 」
「 あ、こんばんは 」
Aと会うのは三回目。
毎回、なんのためにここへ来ているのかは分からないけど、それでも毎週俺はお菓子を買ってここへ来る。
「 今日は〜、えっ 」
俺から紙袋を受け取ったA。
紙袋を覗いたAは驚いた声を上げた。
「 これ！ルワンジュトウキョウのエクレアじゃないっすか！ 」
Aは目を輝かせて箱からエクレアを取り出した。
そして、当たり前のようにエクレアを半分に割って俺に差し出すのだ。
「 ありがとう 」
俺がAに買ってきたのに、Aは俺に分けてくれる。
詳しくは知らないけど、こいつは多分優しい。
「 私、エクレアとか大好きなんですよ 」
Aが初めて自分のことについて教えてくれた。
エクレアやマカロン、とにかく甘いものが大好き。
見た目は華奢でそんな風には見えないけど、女の子らしい一面が見えた。
「 へ〜…うま 」
干渉してはいけない、ということを常に頭の隅において過ごす。
美味しそうで気にいると思って、帰りによったデパートで買ったけど、思った以上に美味しい。
「 てか、深澤さんってなんで毎週来るんすか？ 」
「 へ？ 」
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a.(プロフ) - ちなこさん» 読んでいただきありがとうございました、感動したと言っていただけて本当に嬉しいです、こちらこそありがとうございます^^* (2020年7月16日 14時) (
レス) id: b266b51c87 (このIDを非表示/違反報告)
a.(プロフ) - ソニックマニアさん» 読んでいただきありがとうございました、初めてファンタジーのお話を書いたので不安だったのですがそう言っていただけて本当に嬉しいです^^ (2020年7月16日 14時) (レス) id: b266b51c87 (このIDを非表示/違反報告)
a.(プロフ) - クレーンゲームに住む化け物さん» お読みいただきありがとうございました^^ (2020年7月16日 14時) (レス) id: b266b51c87 (このIDを非表示/違反報告)
ちなこ(プロフ) - すっごくすごく素敵で感動しました。素敵な時間を過ごせましたありがとうございました (2020年7月14日 1時) (レス) id: 3adce2c6d7 (このIDを非表示/違反報告)
ソニックマニア(プロフ) - はじめまして。ファンタジーは読み進まないことが多いのですが、とても読みやすく最後まで一気に楽しませていただきました！他の作品ものぞかせていただきますね(^^)ありがとうございました。 (2020年7月13日 7時) (レス) id: 8e1cd423bc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：a.
| 作成日時：2020年7月12日 18時
