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終わった。
小テストの時は流石に携帯を触ることも出来ず、
時計の針は12時を越え、長針は5を指している。
餌を目の前に置かれ、ヨダレを垂らす犬のようにかれこれ5分は待っている。
いつ終わるんだよ。
「 はい、やめ！隣の人と交換して〜 」
やっとテストが終わったと思えば、次は答え合わせ。
早く終われ、と心の中で唱えていると、
「 Aさん、字汚くてごめん 」
隣から答案用紙を差し出す佐久間くん。
「 ううん、私の方こそ、 」
そう言って答案用紙を受け取って、自分のを差し出す。
正直、本気で手が震えて字が汚くなった。
理由は明らか、当落結果が気になるから。
佐久間くんも、いつもの英単語テストの時より字が震えているように感じる。
やっぱり体調が悪いのでは？
と思ったけど、話しかけることも出来ないし、
話しかけてもお節介だし、と気にしないことにした。
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「 ありゃ、2点か〜 」
そう言って、答案用紙を受け取る佐久間くん。
いつもの漢字の小テストでも20点中、8点くらいは取ってるのに。
「 Aさんも今日は珍しいね 」
私も、今回は10点とあまり良くない点数だった。
どう考えても当落のせいだ。
「 はい、じゃあ教科書126ページからそこの列の人呼んでって〜 」
その後すぐ授業に入った先生。
音読を支持されたのは私の真反対の列だった。
よし、やっと確認できる。
そう思って、携帯を見る。
サイトに飛んで、ログイン…
ダメだ、パスワードを打つ手が震える。
マイページに飛んで、申し込み結果をタップする前に、
「 ふう… 」
小さく深呼吸をした。
意を決して確認すると、
そこには " 当選 " の二文字。
当選…
当選…
当選…？！
叫びたくなる衝動を抑えて、にやけそうな顔面を抑えて、
一度落ち着いて教科書を見た。
挿絵の少年が微笑んでいる。まるで、私に『おめでとう！』と言っているようだ。
よし、よし！！
嬉しすぎてこの後の五限の体育も頑張れそうだ。
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ali(プロフ) - 他担なのですが読むとさくまくんの声で脳内再生されて心臓がぎゅーってなりました。他の作品も読ませて頂きます！これからも無理せず執筆してくださいね！ (2021年2月6日 3時) (
レス) id: 120cec0860 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：b.
| 作成日時：2021年1月31日 18時
