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その日の夜、


いよいよあのぬいぐるみの衣装の再販が始まった。



今回も抽選式。

前回が1000人にしか当たらなかったのと同様、今回も同じ人数しか当たらない。


ファンが多いだけあってかなり不安、というか正直ダメ元だ。





「 お願いします、お願いします… 」





そう願いながら応募を済ませた。


その直後、LINEの通知が来た。





さっくんかな、と思ってLINEを開くと、





康二Aちゃん!





「 向井くん… 」




まさかの向井くん。




康二今日いきなり話しかけてごめんな

康二よかったら仲良くしてください!





相変わらず優しい人だな、と思って





Aこちらこそよろしくお願いします


Aよろしくね!



と、送った。






後になって、

冷たすぎたかな、とか

スタンプとか送るべきだったかなって思ってる私は、




改めてこういうのに慣れてないな、と実感。









.







本誌の連載の日。




その日、気分は最悪だった。








私の推しが、



ミコトちゃんが、






死んだからだ。








正確に言えば、追い詰められたヨウコを助けるべく、

ミコトちゃんが仲間に内緒で一人で敵のアジトへと乗り込んだのだ。


『 ミコト!なんで来たの! 』


『 自分から動かないと、ダメだと思ったから…! 』




かっこよく敵を薙ぎ倒す。


グループの中ではかなりの戦闘力があったミコトちゃんだけど、

さすがに一人では太刀打ち出来ず、


ヨウコちゃんの目の前で、腹を数発撃たれた。




そしてミコトちゃんが倒れたところで、終わっている。





だから正確に言えば死んではいないのかもしれない。


でも、自分の推しが敵によって傷つけられるのは想像以上に辛いものだった。



しかもヨウコちゃんも闇堕ち寸前だったし。









「 A、今日は学校休むって連絡しとくからね 」





そのせいなのかすごい高熱を出した私は、


推しの死(仮)と体調不良のダブルパンチで死にそうになっていた。







「 ミコトちゃん… 」




熱さまシートをおでこに貼り、布団に入りながら思い出して泣く。



こんなことあっていいのか。







「 しんど… 」




色んな意味で。





私はそれから風邪を拗らせ、3日間学校を休んだ。







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ali(プロフ) - 他担なのですが読むとさくまくんの声で脳内再生されて心臓がぎゅーってなりました。他の作品も読ませて頂きます!これからも無理せず執筆してくださいね! (2021年2月6日 3時) (レス) id: 120cec0860 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:b. | 作成日時:2021年1月31日 18時

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