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「 何かあったの? 」
「 あ、え 」
ゲツクレのライブに言ってました、なんて言える訳もなく。
あ、でもさっくんと仲良しなら聞いてたりするのかな。
「 なんか、泣いた跡あるから 」
そっち?
泣いたことに対して?
「 誰かに泣かされた? 」
まあそれは、ミコトちゃんに。
「 いや、これは何でもなくて 」
「 そ、虐められて泣いてるのかと思った 」
「 いじめられてはないですね、はい 」
バイト終わりなのか、白Tシャツにデニムとラフな格好をしている渡辺くんは、
歩きながら、
「 康二知ってる? 」
そう聞いてきた。
「 康二って、隣のクラスの 」
「 あ、知ってんだ 」
「 宮舘くんに… 」
「 涼太? 」
いや、今のはやらかした。
康二って聞くと「康二がAさんと友達になりたいって言ってた」って脳内で再生される。
何故ならこんなこと言われたことがないから!
自惚れるでしょうよ。
「 いや、名前は知ってて 」
「 そうなんだ、康二がさAさんのLINE教えて欲しいって言ってたんだけど、良い? 」
「 私のLINE… 」
まさか一日で二人も"新しい友だち"が出来るんですか?
「 いいですけど… 」
「 ほい、じゃあ康二に送っとくわ 」
そう言って渡辺は携帯を慣れた手つきで操作していた。
ああ、そっか、クラスライン入ってるもんね。
そこから送ってるんだね。
「 あ、私の家、ここです 」
「 ああ、そう?俺この先だから、じゃね 」
そう言って渡辺くんにお辞儀をして家に入る。
「 ただいま〜 」
お父さんとお母さんが声を揃えて「おかえり」って言ってくれる。
すぐさまお風呂に入って懐古。
「 明日からどうやって生きよう… 」
この日のために生きてきた私は明日以降をどうやって過ごせばいいか分からなくなっていた。
というか、今までどうやって過ごしてたっけ。
「 待て、私にはアニメ二期、ゲーム化がある… 」
さらには、明日の本誌も。
とにかく今日起こった幸せが夢にも出てくるように、と願いながら風呂を出て、今日は早く眠りにつくことにした。
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ali(プロフ) - 他担なのですが読むとさくまくんの声で脳内再生されて心臓がぎゅーってなりました。他の作品も読ませて頂きます!これからも無理せず執筆してくださいね! (2021年2月6日 3時) (レス) id: 120cec0860 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:b. | 作成日時:2021年1月31日 18時