限界オタクの恋愛事情 (ページ18)

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グッズの開封をそのまましてしまおう、ということで、

お互いアクリルキーホルダーとリングライトを開封することに。

結果、私達はお互いの推しを引いたようで、

「ミレイちゃんありがとうございまーす！！」

「ミコトちゃんありがとうございまーす！！」

交換が成立した。

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「開場までまだ時間あるね」

グッズを並ぶのにすごい時間がかかると思って、待ち合わせは早めにしたけど、思った以上に早かった。

2時間以上も開場まで時間があることに気づいた私達は、近くのファミレスに行くことにした。

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お昼ご飯を食べてなかった私達は、お昼ご飯を食べ終えると、再びゲツクレの話に。

「あっ、ミレイちゃんがクレセント辞めようとした時のミコトちゃんのセリフ覚えてる？」

「「辞めるなら、逃げずに戦ってからにして！」」

「あれは涙無しじゃ見られなかったよ」

そう話していると、

「 Aさんって、前までは静かな人だなーって思ってたけど、そんなことないじゃん！」

突然佐久間くんがそう言う。

「まだライブ始まってないけど、楽しいもん！」

人からこんなことを言われたのは初めてだ。

人並みに恋愛をしたり、かつては友達もいた。

歳を重ねるにつれて人見知りになっていって、

こうやって本音同士で好きなことを話したのも初めてに近い。

「 A！」

え？

「って呼ぶね！」

おお、いきなり心臓に悪い。

佐久間くんの明るい笑顔は私に向けられるには勿体ないくらい素敵で、

「じゃあ、さ、さっくん」

「え！嬉しい！」

たまにはこう言う風に勇気を出してみるのも良いのかな、と思った。

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