12 ページ12
.
いよいよライブ当日。
学校は既に夏休みに入ったから、この日のためにネイルもしたし、髪もミコトちゃんとお揃いの金髪にした。
お母さんからはかなりの好評だった。
「 ミサトちゃん？だっけ、楽しんでね 」
「 うん、ミコトちゃんね、ありがとう 」
なんていつまでも作品名とキャラクター名を間違えるお母さんに行ってきますと言い、さいたまスーパーアリーナへと向かう。
服装は至って普通。
トートバッグに上限までのペンライトと、リングライト、ぬいぐるみなど、今までに出たグッズを詰め込んで出てきた。
やっぱり日曜日だからか、人はありえないほど多い。
しかもこの行き道はクレライに向かう人も多いんじゃないか…？
あ、ほら、緑色のヨウコちゃんのアクキーつけてる人いる。
あっちは赤色のミズキちゃん。
あ、ミレイちゃん推しもいる。
いよいよライブなんだな、とドキドキしていると、
「 Aさん？ 」
満員電車の中、私に声をかけてきたのは、
「 佐久間くん… 」
同じクラスの佐久間くんだった。
.
まずい、これはまずい。
私がゲツクレのファンだとバレたらどうしよう。
と焦ってはいるが、逃げられない。
「 金髪だから間違ってるかと思った〜！似合ってんね！ 」
そうやって眩しい笑顔で言ってくる。
そんな佐久間くんも、よく見たらベージュっぽい髪色。
わ〜、ミレイちゃんの髪色みたいだ〜、なんて思ってしまった。
いけない、彼はクラスの人気者なんだ。
オタクってバレたら終わりだ、と思っていると、
「 ねえそれ、ミコトちゃんのぬい？！ 」
……終わった。
「 う、うん… 」
終わった。
「 今からクレライ行くの？俺も！ 」
「 ……へ？ 」
まさか、彼もゲツクレが好きだったなんて。
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 482人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「SnowMan」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ali(プロフ) - 他担なのですが読むとさくまくんの声で脳内再生されて心臓がぎゅーってなりました。他の作品も読ませて頂きます！これからも無理せず執筆してくださいね！ (2021年2月6日 3時) (
レス) id: 120cec0860 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：b.
| 作成日時：2021年1月31日 18時
