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第一志望は落ちた。第二志望には受かった。
何故かショックじゃなかった。
本当に、この大学に行きたかったのか、
ここでいいのか、
受験が終わってからもそれを考えた。
「 A、今日は奢ってあげる 」
「 やった 」
受験終わりということで、電車に乗って二人で買い物に出かけた。
久々にこんなに楽しい時間を過ごして、
このまま帰りたくないと思った。
帰り道、大我と並んで歩いていたら、
大我が突然目を見開いて、何かを見て固まった。
「 大我？ 」
「 A、先に帰ってて 」
大我は、そう言うと私の背中を押した。
「 どうしたの 」
「 早く！ 」
わけも分からないまま、私は言われた通りに曲がり角を左に曲がった。
でも、帰れるわけなくて、倉庫の近くまで行ったけど気になってその道を折り返した。
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「 大我？ 」
人通りの少ない路地裏。
大我の影が見えた。
「 …これ 」
大我の足元には同い年くらいの倒れた男たち。
大我の顔には血がついていた。
「 行こう 」
私は咄嗟に、大我の手を掴んで走り出した。
場所はもちろん、倉庫。
大我は、涙を流していた。
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少し前に家から持ってきたストーブを付ける。
「 大丈夫だよ、 」
事情は分からないけど、そう言って背中を摩った。
あの時、大我がしてくれたみたいに。
ココアを入れると、大我はそれを持ってポツリと話し始めた。
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作者名：a.
| 作成日時：2020年10月17日 22時
