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一日、授業が終わって帰ろうとした。
まだ少し嫌で、放課後の勉強は行けない。
焦りもあるけど、それ以上に私にとってあの出来事は大きかった。
「 A、帰ろう 」
大我は教室のドアに体重を預けながらそう言った。
まだ、彼が学校がいるという事実に慣れないまま、一日が終わろうとしている。
「 うん 」
誰かと一緒に帰るなんて、はじめてで、少し嬉しかった。
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「 大我が制服着てるの変な感じ 」
「 俺、なんでも似合うからな 」
「 そういうこと言ってるんじゃないんだけど 」
自転車を押しながら歩く大我。
私はただ前を見て歩いていた。
すると、会話の中で突然大我がこんなことを言った。
「 海行かね？ 」
「 こんな季節に？ 」
「 入るわけじゃないから 」
まあ、こんなのも悪くないかな、と2人で海に行くことになった。
「 A、漕いでよ 」
「 なんでよ 」
「 俺は学校まで漕いだじゃん 」
「 大我が自分から漕いだんじゃん 」
こんな、言い合いをして、夕日の沈む海へと走り出した。
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「 寒くない？ 」
「 それ以上に疲れた 」
結局、押しに負けて私が自転車を漕いだ。
秋もいいとこなのに、かなり暑い。
海が見えてからは、少し、ゆっくり走ることにした。
触れそうで触れない、大我の足が私の胸を熱くさせる。
気づくタイミングを自ら逃して、同じように海を見た。
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作者名：a.
| 作成日時：2020年10月17日 22時
