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風は吉田松陰の転生者の声を運ぶやる気がないらしく、声は不明瞭だった。
しかし、その声が支倉先生によって発せられた直後に生徒たちが水を打ったように静かになったも出、おそらく『イースターイベントの、結果は!』といったのだろう。
イースターで見つけなきゃいけないタマゴの数って何個だっけ。
結果を欲しがる脳内に鞭打って『イースターイベント 見つけなければいけないタマゴ』とググるが、『お探しのページは見つかりませんでした』と虚しい返事が返って来た。
仕方なしにスマホを開き、画面の端に埋もれるようにして存在しているお馴染みの緑のアイコンを親指で押す。
画面が切り替わり、黄緑の背景に白いフキダシが現れる。
待つのももどかしいかったので、親指で感情任せに画面を押しているとそのうち友達一覧が出て来た。
友達一覧、といっても十人もいない。
繋げているのは両親と好きなゲームの公式アカウントくらい。もちろんのこと、スクロールの必要なんぞなかった。
私が何を見ようとしているのか。それは、2-3のグループラインだ。
2-3のグループラインでは、有志が常になんかしゃべっている。そのため、イースターの情報なんかはすぐに手に入った。とか言ってみたって私はこのクラスになってから、いや1-2の時からグループラインは一切手つかずなのだが。
発言が書かれたフキダシを親指で弾くようにしながら、遡って行く。
と、あった。
シャリィ そう言えば、今度イースターじゃね? 何個タマゴ探すんだったけ。
美姫百個、だったと思う。
百個か。もう少し、なにか書いてあるかと思ったが、その次には蛙鳴蝉噪な発言しか並んでいなかったのでアプリを閉じた。
校庭全員が固唾を飲んで結果が出るのを待っている。支倉先生は焦らしに焦らしているようだった。
 『百個だっ!』
その声に発表前の静けさとは打って変わって、一気にその場が狂ったように騒がしくなった。
 「やった!」
 「余裕だったし」
なんていう声が飛び交う。その声はやがて一つの叫びとなって空気を震わせ、学園付近へと散って行った。

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ユリイ(プロフ) - パスワードは前回同様です! (2020年5月12日 16時) (レス) id: 2b687b1169 (このIDを非表示/違反報告)
ユリイ(プロフ) - 更新しました。お話がいっぱいになりましたので、続編へ移行します。 (2020年5月12日 16時) (レス) id: 2b687b1169 (このIDを非表示/違反報告)
ユリイ(プロフ) - 更新します! (2020年5月12日 15時) (レス) id: 2b687b1169 (このIDを非表示/違反報告)
露留(プロフ) - 更新しました (2020年5月9日 20時) (レス) id: 412cf2cbe1 (このIDを非表示/違反報告)
露留(プロフ) - 更新します (2020年5月9日 20時) (レス) id: 412cf2cbe1 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:スカイハイ転生学園一同 x他3人 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/novel/sakyomatsu1/  
作成日時:2020年4月28日 20時

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