可愛くなってやる。【名前変換オリジナル】 (ページ8)

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八話ページ8

あの後廊下で泣いてる子がいるとチクったやつがいてウチも呼び出されて大変だった。

でも、この出来事がきっかけで千佳という親友ができた。

千佳は馬鹿だし、単純だし、話してると疲れる。

でも、普段は絶対言わないけど……

ウチは千佳が大好き。

千佳side

美希が華麗に男の子をフった後、あたしらは一緒に帰っていた。

ちなみにさっき美希は彼氏がいるからとフっていたけどそれは嘘。

あんなにモテて、数え切れないほど告白されているのに、美希に彼氏がいたことはない。

そういえばなんでだろう？

「ねー美希。なんでそんなにモテるのに彼氏いないの？」

すると返ってきた答えは、

みんなウチに釣り合わないから。理想高いのよ。

大体ウチが不細工連れて歩いていたらウチの株が落ちるわ。

クソだなコイツ。性格腐ってんな。余裕っていいよなあ。

でも、美希はその後一瞬、ほんの一瞬だけ寂しそうな顔をしたから、

なにか事情があるのだと悟って詮索を止めた。

多分美希にはあたしの知らないなにかがあるのだろう。

そんなことで弱味を握るのはフェアじゃない。

「そういえばさ、千佳って告白されたことないの？」

すると逆に美希が聞いてきた。

てかあるわけねーじゃんそんなこと。

「そんなのあるわけないし。」

ちょっといじけて言うと、

「だろーね。ウチが男子でもアンタは選ばないわ。

　自分よりもカッコいい女子は選ばないわよね。普通。」

その微妙に引っかかる言い方はなんだよ？！

「じゃあ好きな人とかいないの？」

美希が質問を変えてきた。

「いないけど？！てかいきなりどうした？！」

少し興奮気味にあたしは答える。

「いやー、もしアンタに好きな人とかいたら弱味握れるなって。」

ちょっと待て。返せ。私の数分前の善意を返せ。

「でもね、ウチ、一人知ってるんだ。アンタのことが好きな人。」

え、何いってんのこの人。

「まあ一年前のことだから今どうか知らないけどね。」

なんだよ、いや待て。ちょっと待てよ…………

「なんでアンタがそんなこと知ってんだよ？

てかあたしのこと好きな人なんて聞いたこともねーよ！誰だよそれ！」

かなり興奮気味なあたし。

「教えるわけないでしょ。言っちゃったら本人可哀想じゃない。」

んー確かにそうだ。

でもあたしのこと好きな人なんて本当にいるのか？