可愛くなってやる。【名前変換オリジナル】 (ページ17)

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十七話ページ17

「あのさ……眞木って魔法使い？」
　

そう聞いたとたん美希が鳩が豆鉄砲を食らったような顔になった。

んまああたしもいきなりそんなこと言われたらびびるけれども。

「ごめん千佳。魔法使い？は？どゆこと？精神科紹介するか？」

美希は生ゴミを見るような目であたしを見る。

うんやっぱ美希ひどいね。でもやっぱりモヤモヤしていたくないからめげずに聞く。

「なんかね、眞木としゃべってると調子狂うんだよ。なんかその、何も言えなくなる

　みたいな。なんでだろ？」

美希は少し見当違いだったような顔をしていたが、

やがて同性でも惚れるような極上の笑みを浮かべ言った。

「それ、多分恋よ。いやーついに千佳が恋とは。お母さん嬉しいわぁ。」

「こ？！こここここここここここい？魚？それとも味？」

あまりの驚きにあたしは心臓を吐き出しそうになりながらいう。

「あんたさ……恋愛の恋よ。バカね。」

美希が心底呆れた顔であたしを見る。だって、だって、恋とか恋愛とか、

あたしにはずーっと関係なかったんだもん！

美希side

ヤバイ千佳が可愛いし面白すぎる。

恋って言ったとたん顔をこれでもかというぐらい真っ赤にしてたんだもん。

魚？味？って口パクパクしながらいうなし。お前が鯉かよ。

これで晴れて二人は両思いってわけだ。

あとはウチが、千佳のこと好きって言ってたのは大翔だって言えばいい。

そうすればきっと千佳は大翔に思いを伝えるだろうしそしたら二人は付き合えるだろう。

一件落着めでたしめでたし。

…………………………………………なのに。

ウチの口からは一向にその言葉が出てくる気配がない。

なんでよ。なんでよ動いてよウチの口。

やっと動いたウチの口が発した言葉は思いもよらぬものだった。

「でも大翔モテるからねー。泣いても知らないわよ。」

何いっちゃってんだよ。馬鹿馬鹿ウチ。急いで訂正をしようと千佳のほうをみれば

もうそこに千佳は居なかった。