可愛くなってやる。【名前変換オリジナル】 (ページ16)

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十六話ページ16

あ…………。やなこと思い出しちゃったな……。

正直、悔しかったよ？

ウチ、容姿で千佳に劣るところなんて何一つないと思ってたから。

顔の可愛さも、胸の大きさも、足の長さも。

千佳なんてライバルだとも思っていなかった。

大翔のことが好きって言ってる奴らにだって負ける気がしなかった。

最終的に大翔と付き合えるのはウチなんだって。

そう思ってた。なのに、

大翔からの衝撃の告白で気づいた。

大翔の気持ちが一番大切なんだって。一番を好きになるとは限らないんだって。
　

人の気持ちを大切に。小2でわかってたことを忘れてた。

ほんとウチってばか。

でも、人の気持ちを変えることなんてできないから。

一年間迷っていたけどこの間決心した。

ウチは大翔を応援する。

全力で千佳と大翔をくっつけにかかる。

それで、それで失敗したら

ウチが狙っても、いいよね？

眞木side

嘘だろ？

いつもいつも俺らにはよ席つけやって言われてもしゃべってる月野が、

席つけだと？

明日雪降るんじゃね？なんか今日の月野おかしくね？

女の子が調子悪くなる時……時……

んあ！分かった！

生理か恋だなこりゃ。

少なくとも俺の経験上はそうだった。

まあそんな付き合った子はいないんだけど。

ねぇちゃんが二人いたらなぁ……

まあ自然と鋭くなるわけよ。

でも月野が恋……はないだろうからきっと生理だな。

しばらく優しくするか。

千佳side

なーんか調子出ないんだよな……眞木、魔法でも使ったのかな。

ずっともやもやしていたあたしには、もちろん授業なんて入って来なかった。

なんか、混乱してるのかな。

後で美希に相談して見よっと。

悩めるあたしには風のように時が過ぎていき今は放課後だ。

あたしと美希の所属するバスケ部は顧問不在の為部活が休みになった。

小躍りしながら帰るあたしと美希。

今なら回りに誰もいない。相談するならチャンスだ。

「ねぇ美希。ちょっと相談したいことがあるんだけど。」

すると美希は待ってましたとばかりにこちらをむく。

ほんとエスパーかよ。

「なあに？なんでも聞くわよ？」

その言葉を聞き気が楽になったあたしは美希に向かって一言づつゆっくりと話始めた。