可愛くなってやる。【名前変換オリジナル】 (ページ14)

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十四話ページ14

眞木には腹が立った。

でも当たれなかった。なぜか、眞木に言い返せなかった。

いつもなら

「は、あたしの魅力がわからないなんて可哀想な奴！

てかお前なんか誰が落とそうとするかばーか！」

と言って謝らせるのだが、それが出来なかった。

なぜか、ひどく傷ついたあたしがいた。

「そう。そうだよね。あたしなんか可愛くないもんね。」

もうこの場にいたくない。

次の時間サボろ。

「あたし体調悪いから保健室行ってくるから。」

そういうと教室を出た。

なんか目が熱い気がした。

眞木side

え、月野どっかいっちゃったよ？

しかもちょっと泣いてたよ？

月野のくせに泣くことなんてあるんだ……。

俺そんなひどいこと言ったかなぁ……。

気になって他のみんなに聞く。

「なぁ、俺そんな泣かすようなこと言った？」

すると美希は、

「やー気にしなくてもいいと思うよ。アイツにそんな繊細な心があるとも思えないしね。

　昨日変なもの食べたんじゃない？」

と、ケラケラ笑いながら言う。

…………そーだよな。そうだよ。きっとそんなところだよ。俺が気にする必要なんてねーよ。

すると澤田が言う。

「美希、それはひどいよ！千佳って意外と繊細なんだからね！ああやって強がってるのも

　泣きそうになるのをこらえるためだから。今日反論しなかったのは結構本気で傷ついた

　からだと思うよ。てことで眞木！千佳に謝りなさい。」

う、やっぱ俺のせい？

助けを求めて木島と鈴原を見るが、それぞれ

「諦めろ。」

「原因はお前だよな。」

と言われ落ち込む俺。

そうだ！味方いんじゃん！

「なぁ美希！俺悪い？」

「悪いかもね。そういやあの子昨日ウチんちでご飯食べてるから変なもの食べてないわ。」

うわーやっぱ犯人俺じゃねーか。

一人悶々としていると、

キーンコーンカーンコーン

チャイムがなった。

ちょうど授業が始まった。

気分転換にはちょうどいい。

俺は数学の問題に取りかかった。

数学の時間内に月野が戻ってくることはなかった。

千佳side

勢いに任せて教室出て来たけど、

「もどりづらいし。ハァ。」

さっきからずっと溜め息ついてる気がする。

「頭の痛みが治まったら教室もどりなさいね。」

保健の先生の声が聞こえる。

ごめん先生！仮病です！