もっと近くで…〜TXT〜

#12　涙〜前編〜【all】 ページ20

HK「Aさ〜ん
こんなところで泣いてたら風邪ひくよ〜」



振り替えると
ヒュニンカイが優しく微笑んで立っていた



せっかく1人になれたと思ったのに…
やっぱりバレバレだな…



HK「ほらっ！帰るよ〜！！」



ヒュニンカイはそう言って私に手をさしのべた



私は、小さく頷き
ヒュニンカイの手を握った



宿舎に帰る帰り道、
手を握ったままで、何も聞かずにいてくれた



ただ、黙って手をひいてくれていただけで…



いつもは、甘えん坊で子供みたいなくせに



こういう時には、ちゃんと“男の人”感
を出すのがズルい…



背中がやけに大きく感じて
なぜか胸がドキリと音をたてる



〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜



宿舎に着くと
皆がリビングでソファーに座って待っていた



『ただいま…』



私がポツリとそう呟くと



「おかえり。A！」



と返してくれた



こんなこと、当たり前なのに…



当たり前なのに…



なぜか皆が居ることに安心して



また涙が込み上げてくる…



SB「A〜、どうしたの〜？」



YJ「最近、よく泣くね〜…Aは〜」



BM「も〜！！
A、泣かない泣かない！！」



TH「ほら、笑って！！」



皆が背中をさすったり
頭を撫でながら言うから…



余計に泣けてくる…



いつから
こんな泣き虫になったんだろう…



自分でもよくわからない位に
涙が流れ出てくる



「大丈夫、大丈夫…」
そう言って皆が抱きしめてくれる



皆の体からは皆の温もりが伝わってくる…



あったかい…



私はそう感じながら、目を閉じた…

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