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行かないで離れないで(4)【双黒】 ページ41

Side 中也




「さ、始めようか」

包帯無駄遣い自i殺マニア女たらし青鯖クソ野郎が舌舐めずりをした。
Aはというとよく寝ている。
こんな能天気な寝顔しやがって。
結局俺がAに捨てられたって、分かってても憎めねぇな。


あー太宰めっちゃ邪魔だ殺してェ

「俺が持ってく」

ひょいっとAを抱え上げ、寝室に連れて行き、ベッドに横たえる。
俺重力全く操作してねえのにAの軽さは頭おかしい。

「こらこら中也、抜け駆けは駄目だよー」

後ろで太宰の余裕を含んだ声が聞こえた。
パチ、と太宰が寝室の電気をつけるとベッドに横たえたAがより鮮明に目に映る。

「ん…」

眩しさからか、Aは薄く目を開いた。
俺と太宰はAの端正な顔を覗き込む。

白い肌、ほんのり上気した頬、胸元のボタンは暑かったのか2つほど空いている。
……非常に唆られる。

思わず唇を奪ってしまった。


「…っん」

「ひゅー、死ね中也」

Aの目が見開かれる。太宰の声がやたら遠くに感じた。
そのまま本能のままに舌をねじ込んでAを味わう。
そう、言葉で表すとしたら味わうのだ。
会えなかった時間ずっと溜まってた気持ちも相まって俺はAをひたすら堪能する。
仄かにワインの香りがした。

歯列をなぞるとAの身体が強張った。
唇が離れていったときに銀の橋が繋いだ。


「え…ぇ…なんで…」


「下手だねぇ、中也は。Aちゃんの酔いが覚めてきてるじゃない」


太宰はそう言うとAを抱き起こし首筋に顔を埋める。


「いっっ……」


力のこもってない腕でAは太宰の肩を弱々しく押した。
太宰が退く訳もなく、首筋には太宰の独占欲が刻まれた。不快だ。

「さらに酔い覚ましてどうすンだよ」

「いいよ別に、そろそろ効いてくるし」

太宰がAを一瞥した。

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(=^・^=) - 今、芥川役で『龍ちゃん大好き』になってるトコなんですよ…。 (2020年12月3日 14時) (レス) id: b3d6820988 (このIDを非表示/違反報告)
ヴィオラ - しぐれったさん» ???「24歳!学生です!!」 (2020年5月12日 14時) (レス) id: 623f3ee5b5 (このIDを非表示/違反報告)
しぐれった(プロフ) - みうさん» そそそそそそそそんな意図なかったですよ。べ、別に書いてる時に先輩感出たけど誰も気づかないかって投稿とかしたりしてませんよ……わ、私は淑女ですから。 感想ありがとうございます!緩い気持ちで読んでってください (2019年7月27日 0時) (レス) id: cac4953071 (このIDを非表示/違反報告)
みう - 野獣と化したってwwww野獣先輩じゃんww      このお話とても面白いです!!! (2019年7月26日 20時) (レス) id: 40cf893d3e (このIDを非表示/違反報告)
しぐれった(プロフ) - 実胡斗さん» リクエストありがとうございます。そしてお返事遅れてしまいすみません。リクエストですが、続編の方に書かせて頂きましたm(_ _)m (2019年7月7日 14時) (レス) id: c7820e4193 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:しぐれった | 作成日時:2016年6月7日 0時

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