文豪達の理性崩壊注意報

1.5cmの差から始まる恋愛【中原中也】 ページ12

ふふふ。

私は高鳴る胸を抑えて中也の部屋へ向かう。

私はマフィアに属していながら、高校に通っている。

ちなみに、保護者代理はボスと紅葉の姐さん。中也は兄の設定。

高校に通うことで、表の顔を作っているんだとか。


…まあ、そんなことは今はどうだっていい。


私は中也の部屋の扉を乱雑に開け放つ。

中也はというと、ソファーから起き上がってびっくりした顔でこちらを見てきた。…寝てたのかよ。

私は中也の前にビッとプリントを出す。

中｢…？なんだよ｣

貴｢今日、身体測定があったよ｣

中｢…なに！？｣

バシュッとプリントが奪い取られる。


中｢…嘘、だろ｣

彼の顔が驚きと絶望に染まる。


そう、私の現在の身長は１６１.５。

中也の身長は１６０cmなので、私は中也より1.5cm高い。

中｢A…。手前だけは信じてたのに｣

今までからかわれてきた分、爽快感が半端ない。

貴｢中也ってちっさいねー。チービチービ(笑)｣

中｢うるせぇっ！たかが1.5cmだろ！｣

貴｢中也はもう成長期止まってるけど、私はまだまだ伸びるもんねー｣

中｢…そうだな｣

中也の声が急に低くなった。

もしかして、怒った…？

中｢今日のAはやけによく喋るな｣


グイッと腕を引っ張られ、ソファーに投げられる。

貴｢痛った…ちょ、中也…？｣


中也が私の上に覆いかぶさってきた。


中｢…いっそのこと、その口を塞いでやろうか？｣

貴｢…っ！ごめん、なさい…｣

中｢謝っても遅ぇし。今更止める気なんてねえよ｣


そう言って中也は私に深くキスをした。

貴｢…んっ…はぁ…やめっ｣

深く、激しく…。嗚呼、駄目だ。このままでは中也に堕ちてしまう。

中｢今日のAはよく喋る上によく煽る。…なあ、誘ってんのか？｣

貴｢…ごめんなさい｣


中也が苛立ったような、困ったような顔をした。

中｢…だって、カッコ悪いだろ？好きな奴より背ぇ低いって…｣

悪かった、と彼は言った。カッコつけようと頑張ったって。

貴｢あ…ありがとう｣

中｢俺も先刻はマジでAを襲いかけた。…もっと危機感持てよ｣

貴｢…ごめん｣

中｢分かったならいい。それより…(ﾆﾔ｣

貴｢…？｣

中｢それより、この紙の中にAの体重ものってるぞ？｣

貴｢え？嘘！｣

慌てて紙を取ろうとするがひらりとかわされる。

中｢まずは、ボスに報告だなっ｣

颯爽と部屋を去る中也を私は急いで追いかけた。

◆ ◇

ヨナさんからのリクです！身長設定あってすいません。

幹部の力【太宰治】→←子供扱いしないでよ…【夢野久作】

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