其ノ九 ページ10
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紅丸に名を呼ばれ、そっと戸を開けて中に入った。
『やっぱバレてたか』
「俺が気付かねェとでも思ってンのか」
『ハハハ...
あ、今から包帯巻くのか？アタシにやらせて』
「Aまで、
『何言ってンだよ、紺炉。
紺炉の背後に廻り、包帯を巻いていく。
『そういや、二人共。今はどう思ってる？第8の連中の事』
「そうだな...何か気持ちの良い奴等だ。他の消防隊とは毛色が違う...言うなれば俺達第七に近い。
若...調査の件、協力してやっては？」
「...お前が大隊長ならそうするか？」
其の言葉に、紺炉は反応し紅丸に身体を向けた。
「若！アンタは強いだけで大隊長に選ばれたワケじゃない。
第8の連中が協力してくれたのも若に...」
「分かってる、其の事は何度も聞いてる！
ただ向かねェんだ俺は... 人の上に立つのはよ...」
紺炉の前だと紅丸はいつも遠慮をする。
今の浅草が素敵な町なのは、全部てめェのお陰だっていうのに。
『浅草の破壊王が何弱気な事言ってンだ。
紅丸は充分過ぎる位やってくれてるよ、お前はもう少し自分の魅力を知れ』
そう言って少し強めに紅丸の頭を撫でてやった。
「...何しやがる」
『もう少し自分に
それにな、大隊長を務められる位に紅丸が成長して一番喜んでンの、誰だと思ってンだ』
二人共一番大事な事を言葉にしねェんだから...ったく。
アタシが告げると紅丸は、ゆっくりではあるが紺炉へ視線を向けた。
「...Aの言う通りですぜ、若」
紺炉の言葉を受け、紅丸は"チッ"、と舌打ちをして視線をずらした。
「てめェ、いつまで撫でてやがる」
照れ隠しのつもりか否か、紅丸はアタシの手をそっと退かした。
『偶には良いじゃねェか。おい紺炉、包帯巻いてンだから動くなよな』
「嗚呼、すまねェ、」
『ンで、紅丸。第8の連中の件は如何するつもりだ？』
「＿＿＿＿＿協力はする。
第8の連中は嫌いじゃねェ」
第8の連中と会った当初は威圧感のある
目の前の紅丸は柔らかい表情をしていた。
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陸玖(プロフ) - ななせさん» コメントありがとうございます！（泣） 駄文ですがこれからもお付き合いいただけると嬉しいです！ (2021年1月3日 22時) (
レス) id: 1f019e150b (このIDを非表示/違反報告)
ななせ(プロフ) - 小説書くのがお上手なんですね!!これからも楽しみにしてます！夢主ちゃんが可愛いです… (2021年1月3日 21時) (レス) id: cde300d373 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：陸玖 | 作成日時：2020年12月11日 2時
