其ノ弐拾七 ページ28
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時間は流れ夕刻＿＿＿＿＿
夕飯の準備が整った頃、紺炉から第8の皆が帰る事を告げられた。
夕飯位食べてってくれと隊員達も引き留めたらしいが、任務中という事もあり無理強いは出来なかった。
先程作った料理を重箱に詰めて風呂敷で包み、急いで玄関へ向かった。
『待たせて悪ィな！此れ、持ってってくれ！』
そう告げて風呂敷をマキに手渡す。
「わざわざすみません、ご馳走になります」
『此の位何でもねェ、口に合うと良いンだけどよ。
マキにタマキ！アンタ等アタシの世話してくれてたンだってな。
有難う、助かったよ』
「いえ、当然の事をしたまでです！」
「男達に女性の世話は任せられませんから！」
『いつでも来てくれ！第8の皆は大歓迎だ』
アタシが一通り喋り終えると、続けて紅丸が告げた。
「お前等には、色々と世話になったな。
...紺炉！"アレ"持って来い」
「へい」
「"アレ"？」
不思議そうに桜備が告げる。
"アレ"か...、もう見慣れちまったが、第8の皆は驚くだろうなァ。
そんな事を考えている間に紺炉が"アレ"を持って来て、トン、と床に置いた。
「日本酒ですか、」
「皇国の消防隊は気に入らねェが第8は気に入った」
紅丸はそう告げながら酒器に酒を注ぐ。
「盃を交わして互いの友好の証とする、原国の同朋の儀式だ。
酒は嫌いか？」
「大好きです！」
桜備の返答にフッと口角を上げ、酒の入った酒器を手渡す。
そして己も酒器を持ち、同時に酒を口に含んだ。
其の味を、此の空気を噛み締めて二人は目を閉じる。
「此れで第7と第8は友となれた訳ですね」
桜備が先に目を開けて告げた。
紅丸もゆっくりと顔を上げて告げた。
何とも言えない"愉快"な顔で。
「宜しくな」
「「「「「！？」」」」」
紅丸は酒が入ると笑顔が止まらなくなっちまうモンなァ。
此の笑顔を初めて見る第8の皆は予想通りの反応で、困惑していた。
紺炉が詳細を伝え、理解してくれた様だった。
「...いや、それにしても...ぶあッはッはッはッ！！！」
如何やらシンラは我慢出来なかったらしい。
あーあ、知らねェぞー。
「何が面白いクソガキ」
【パァンッッ】
「いッてーーーッッ！！！」
己の顔を見て大爆笑のシンラに、紅丸が一発デコピンを食らわせたのは言うまでもない。
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陸玖(プロフ) - ななせさん» コメントありがとうございます！（泣） 駄文ですがこれからもお付き合いいただけると嬉しいです！ (2021年1月3日 22時) (
レス) id: 1f019e150b (このIDを非表示/違反報告)
ななせ(プロフ) - 小説書くのがお上手なんですね!!これからも楽しみにしてます！夢主ちゃんが可愛いです… (2021年1月3日 21時) (レス) id: cde300d373 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：陸玖 | 作成日時：2020年12月11日 2時
