其ノ弐拾弐 ページ23
．
『ハァ、ハァ..."焔ビト"は此れで全部か！？』
ッ...身体が重くなってきやがった...。
"焔ビト"鎮魂と消火に走り回りアタシの体力は削られ、疲れが見え始めた。
「へい！！町内の火事も全部消し止めましたぜ！！」
『ッ、よし！後は負傷者が居ねェか最終確認だ！
...お前等、気合入れろよ！！』
「お嬢！！空を、空を見てくだせェ！！」
隊員の声を聞き、空を見上げた。
『あれは...』
鬼を連れ、空高く昇る紅丸が居た。
「いけー！！大隊長！！」
「やってやれー！！紅ちゃん！！」
隊員達から、町の皆から、声援が飛ぶ。
『やっちまえー！！紅丸――ッッ！！』
"＿＿＿＿＿＿＿カッ"
一瞬空が光り、空気が揺れた。
『あの炎は...
＿＿＿＿＿＿＿＿＿"紅月"』
...紅丸、お
紅く染まった空を見ていると、其の中に人影が見えた。
＿＿＿＿＿紅丸！！
彼奴、落ちてやがる...！！
「あッ！！お嬢！！」
気付けば走り出していた。
＿＿＿＿＿彼奴の所へ。
発火能力を使い、落下地点へ急ぐ。
さっきまでの身体の疲れ等気にならなかった。
無我夢中とはこういう時の事を言うんだろう。
『＿＿＿＿＿あ、』
結論から言うとアタシの出番はなく。
勢い良く空から降って来た紅丸は、シンラによって受け止められた。
...ッたく、心配させやがって...
＿＿＿＿＿！！
『ッ、ゴホッゴホッ...』
上手く息が出来ない。
立っている事さえ出来ない程苦しく、其の場に倒れ込んだ。
呼吸を整え様とするも、意志と反して身体は言う事を聞かない。
無理をした
段々と、瞼も重くなって来た。
...誰かが騒いでいる。
もう火事も、"焔ビト"も、鬼も、全部片付いたぞ...そんなに慌てるなって...
目の前が暗くなっていく...
薄れゆく意識の中、アタシが最後に見たのは
「＿＿＿＿＿＿＿A！！！！！」
...ッたく、何て顔してやがる＿＿＿＿＿＿＿...
＿＿＿＿＿アタシは其処で意識を手放した。
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陸玖(プロフ) - ななせさん» コメントありがとうございます！（泣） 駄文ですがこれからもお付き合いいただけると嬉しいです！ (2021年1月3日 22時) (
レス) id: 1f019e150b (このIDを非表示/違反報告)
ななせ(プロフ) - 小説書くのがお上手なんですね!!これからも楽しみにしてます！夢主ちゃんが可愛いです… (2021年1月3日 21時) (レス) id: cde300d373 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：陸玖 | 作成日時：2020年12月11日 2時
