其ノ弐拾 ページ21
．
声のした方を向くと、纏に乗った紅丸が居た。
『紅丸！！』
「！、A！...お
そう言うと紅丸は纏を鬼に向かって投げ、アタシ達の前に着地した。
攻撃を受けた鬼は後ろへ吹っ飛び、
「お前ェ等は手を出すな。此の喧嘩、俺がやらせて貰う」
『何言ってやがる！紅丸がやるならアタシも「A！！」
振り向いた紅丸と視線が絡む。
「俺にやらせてくれ」
＿＿＿＿＿紅丸の眼は本気だった。
二年前...角付きの"焔ビト"、鬼と闘って紺炉は灰病になった。
…何も出来なかった。
人の命を救っても、大事な仲間を救えなかった。
紅丸...
アタシだって鬼をぶっ飛ばしてやりたいよ。
アタシだって悔しいんだよ。
...でも、
"何で俺にもやらせなかった...！！"
"俺は直ぐ傍に居たってのに...！！"
お前の方が、もっと苦しいんだよな＿＿＿＿＿？
「そうだ！あの射手何処行った！？」
シンラの声でハッとした。もう一人の白装束の野郎が居ない。
「"焔ビト"だ！！また出たぞーッ！！」
...アタシには、やらなきゃいけねェ事があるってか。
紅丸の傍へ行き、肩に手を置いて告げた。
「ッたく...仕方ねェな、
てめェは鬼と闘う事だけに集中しろ！
"焔ビト"と町の事はアタシに任せな！
...ケリ付けて来い、紅丸」
「...嗚呼、任せろ」
其の言葉を聞いて直ぐ、アタシは"焔ビト"が出た方向へ走り出した。
＝
『良く頑張ったな...』
鎮魂を終え、騒がしい路地を進む。
すると、見覚えのある黄色い炎が二つ。
『ヒカゲにヒナタか！？』
「お！Aじゃねェか！何油売ってンだ！コノヤロー！」
「悪党
『悪党？』
「Aさん！」
『お、マキとタマキも一緒か！
アンタ等がヒカゲの事探してくれてたんだな、悪ィな世話掛けて』
アタシは二人からヒカヒナの事、紅丸の事を聞いた。
"焔ビト"鎮魂と鬼との遭遇で気付かなかったが、町中喧嘩だらけじゃねェか。
これを紅丸の奴がなァ...
アタシも第七の中隊長として、やるべき事をやらねェとな、！
『マキ！タマキ！アタシは"焔ビト"鎮魂と火事場の救助に行く！
すまねェがヒカヒナの事頼むな！』
炎の爆発を利用して屋根に上がり、火柱が立つ場所へ急いだ。
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陸玖(プロフ) - ななせさん» コメントありがとうございます！（泣） 駄文ですがこれからもお付き合いいただけると嬉しいです！ (2021年1月3日 22時) (
レス) id: 1f019e150b (このIDを非表示/違反報告)
ななせ(プロフ) - 小説書くのがお上手なんですね!!これからも楽しみにしてます！夢主ちゃんが可愛いです… (2021年1月3日 21時) (レス) id: cde300d373 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：陸玖 | 作成日時：2020年12月11日 2時
