其ノ拾参 ページ14
．
『！、紺炉！！』
「馬鹿野郎！
紺炉は、ガクッと其の場に座り込んだ。
紅丸の手を離して紺炉の傍に寄る。
『大丈夫か！？紺炉...！』
「ヒカゲ！ヒナタ！冷却布を持って来い！！」
「合点！」
「承知！」
「...若、一旦第8の言い分を聞いてやったらどうですか」
自身を
＝
アタシと紅丸で紺炉を部屋に運び、布団に寝かせた。
タオルを水に濡らして絞り、紺炉の額に乗せる。
「お前等、若の見間違いってンなら其の時何をしてた？」
「私と桜備大隊長は町の雑貨屋で足りない資材を買い集めていました。
マキ隊員にも其の
「はい、確かに」
「そして雑貨屋を出た後で新門大隊長から攻撃を...」
「...あれ？でも俺は、桜備大隊長に裏路地で待ってるから新門大隊長を呼んで来いと言われて...」
「俺もそう聞いて、てめェ等の所に向かったんだ」
「そんな事は言った覚えがないぞ...」
「てめェ等は仲間も騙す気か！！」
立ち上がった紅丸は腕を組み、アタシ達を見降ろして言った。
「雑貨屋に話を聞いてくる。
...紺炉に免じて今は勘弁しといてやる。
A、ソイツ等を見張ってろ。勝手に帰したら承知しねェぞ」
『おい待てよ、紅丸！』
聞く耳を持たず、紅丸は出て行った。
『...ったく、紅丸の奴』
「諦めろA、若の聞かん坊はいつまで経っても変わらねェ...」
少し落ち着いたのか、紺炉は苦笑いを浮かべて告げた。
『分かってるけどよ...さっきのは如何考えても第8の皆に失礼だろ、』
「自分達は大丈夫です！
...それよりも、紺炉中隊長、其の身体...何があったんですか？」
シンラが真剣な顔で言った。
きっとあの場に居た誰もが疑問に思っただろう。
「...全部、俺の力不足だ」
『っ、紺炉、』
「A、此処は俺に話させてくれ」
『...分かったよ、』
「...新門大隊長は何か、悔いてる様でした」
「若は何も悪くねェ...何も悪くねェんだ...」
暗い部屋の中、油皿に灯る火がジリ、と震えた。
紺炉は身体を起こし、語り始めた。
「聞いてくれるか？
あれは丁度二年前...
未だ俺達が正式に特殊消防隊になる前の事だ...」
．
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陸玖(プロフ) - ななせさん» コメントありがとうございます！（泣） 駄文ですがこれからもお付き合いいただけると嬉しいです！ (2021年1月3日 22時) (
レス) id: 1f019e150b (このIDを非表示/違反報告)
ななせ(プロフ) - 小説書くのがお上手なんですね!!これからも楽しみにしてます！夢主ちゃんが可愛いです… (2021年1月3日 21時) (レス) id: cde300d373 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：陸玖 | 作成日時：2020年12月11日 2時
