其ノ伍拾 ページ10
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数日経ち、第8のシンラとアーサーが鍛錬に来る日がやってきた。
食器を片しながら時計を見て、紅丸と紺炉に声を掛けた。
『第8の二人が来るまで時間があるから、買い出しに行ってくるよ。
二、三日泊まり込みになるだろうし、男だから沢山食べそうだしな』
「嗚呼、買い出しなら俺も付いて行こうか」
『そうしてくれると助かるよ、悪ィな紺炉』
「...おい、付き添いなら俺が」
紺炉と話を進めていると、紅丸が口を開いた。
『紅丸はシンラ達の相手しねェといけねェだろ』
「こっちが稽古の相手してやるンだ、待たせる位ェ何でもねェ」
『
アタシの言葉を遮って紺炉が話し始めた。
「若がそう言ってくれてンだ、付いてって貰いな。
俺は其の間に、玄関の掃き掃除でもしておく」
『...紺炉がそう言うなら、』
「決まりだな。おら、とっとと行くぞA」
紅丸はそう言って玄関へと歩いて行った。
こうして買い出しは紅丸と行く事になった。
絶対紺炉に気ィ遣わせたよなァ、。
紅丸の姿が見なくなった所で、紺炉に"すまねェ"と手を顔の前に上げて合図し、財布とメモと買い物袋を持って居間を出た。
玄関で靴を履き暖簾を潜って表に出ると、紅丸が腕を組んで立っていた。
アタシに気付いた紅丸は、右手を差し出してきた。
『...え、何？』
「あ？見りゃ分かンだろ、手ェ出せ」
其れだけ告げると、紅丸はアタシの左手を掴んで歩き出した。
言い方もやり方も少々乱暴ではあるが、アタシの歩幅に合わせて歩いてくれるという気遣いに彼なりの優しさを感じ、胸が熱くなった。
紅丸とは長い付き合いである。
良い所も悪い所も含めて、此の男の事は全て知っているつもりでいた。
しかし、恋仲という関係になって改めて紅丸という男を見れば、不器用さの裏にある優しさに幾度となく胸をときめかせている自分がいる事に気付いた。
紅丸はきっと無意識にやっているのだろう。
奴に握られた手を握り返しながら、何てタチの悪い野郎なんだと心の中で呟いた。
＝
買い出しを終え戻って来ると、見覚えのある服装の人物が二人、詰所の前に立っているのが見えた。
「待て」
アタシが駆け寄るより先に紅丸が其れを阻止した。
荷物を下に置きながら紅丸は言った。
「此処で待ってろ」
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國深(プロフ) - うに太郎さん» 完結ではないんですが、一度占ツクから離れており最近覗きに戻ってきた感じです(汗) すぐすぐの更新はできないと思うのですが、きちんと完結できればと思っております。 (3月31日 21時) (
レス) id: 048d167eb0 (このIDを非表示/違反報告)
うに太郎(プロフ) - これで完結でしょうか…😢 (2023年2月26日 14時) (レス) @page17 id: 717bee0437 (このIDを非表示/違反報告)
しおきゃらめるぱふぇ - "てめェは黙って俺に愛されてりゃ良い" グッハァッ(/ω＼) かっこ良し男かよ (2021年7月30日 9時) (レス) id: c7f2f9aa97 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：國深 | 作成日時：2021年1月3日 22時
