【スプラトゥーン】 白い彼女と太陽みたいな彼

ミツキの過去 ページ22

・・・昔、ミツキが小さかった頃は、普通の幸せそうな家庭だったらしい。

だけど、ミツキのゲソはいつまで経っても白かったんだ。そのことに気づいてからかな、

家庭が崩壊しはじめてきたのは・・・

ミツキがここまで生きてこられたのは、彼女の母親が生きて、ミツキを守っていてくれたからだ。

しかし、ミツキの母親は元々体が弱くてミツキが3歳を迎えたすぐ後に亡くなってしまったんだ。

父親のハジメとハヤテはすぐに行動に移したよ。ハジメはミツキの白いゲソを一家の恥だと言って嫌

い、ハヤテも父親の考えに便乗してミツキを嫌った。母親のヒカリが亡くなってから、その思い

が爆発したらしい。2人は・・・刃物を使ってミツキを・・・殺そうとした。

奇跡的に一回目は、ミツキの左肩を少し深めに掠った程度だった。

ミツキは幼心ながらに恐怖を覚え、外には雨が降っているのにも関わらず外へと逃げ出した。

ミツキは元々、運動神経が良かった。ハジメとハヤテがもたもたしている間に、遠くへ逃げて行った

肩からは血が流れていたのに・・・走ったんだ。たった3歳の子供が。

だけど、力尽きたのか、雨が降る中でミツキは倒れた。

それを偶然見つけたのが俺の母親、つまりミツキの義母のレイコだ。

母さんはミツキを見つけると急いで家に運び手当てをした。もう数分見つけるのが遅れていたら

ミツキはこの世にいなかった。ミツキは数日後、奇跡的に目を覚ました。

俺は、母さんがミツキを見つけた次の日に家に帰ってきていた。

初めてミツキを見た時、俺はビックリした。その、美しい白いゲソと可愛らしく整いすぎたその

顔立ちに。母さんは、ミツキを引き取ると言った。勿論俺は大賛成。だけど、俺はあることに気がつ

いた。それは・・・俺、つまりボーイを異常な程に怖がっていると。

・・・今は大分マシになったんだ。

この頃は、俺が近づいただけで体が拒否反応を起こして身体中に蕁麻疹ができていた。

蕁麻疹がちょっと減ってきたかな？という時ぐらいだった。あいつらが家にやってきたのは・・・。

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