14 猫の主 ページ15
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それから、政府の調査が入った。
刀剣男子の証言もあって、審神者さんは主としての資格を剥奪。その後は知らない。
刀剣男子達の希望もあって、新しい主は私、猫ノAとなった。
「改めまして、不束者ですが、どうぞよろしくお願い致します」
私は居間に集まった皆様に、正座をしてお辞儀をする。
よろしく、主。
それぞれが私を、主と呼んでくれる。
今日から私は、この本丸の審神者となった。
「主ー! よろしくね、俺のこと一杯愛してねー?」
「にゃんっ」
加州さんにまた抱き付けれて驚く。
「すみません、加州さん。私は人見知りなので、こういう接触は控えてもらえませんか?」
「え!? 一ヶ月もいたのにまだ人見知りしてるの!? 俺のことは清光って呼んでよ!」
「はぁ……清光ですか」
「うん!」
満足気に笑って、清光は頷く。眩しい笑顔。
こんな顔もするのですか。
「僕のことも名前で呼んでほしいな」
大和守さんも目をキラキラと輝かせて私に言う。
「えっと……あんてい」
「違う! やすさだ!」
「にゃにゃん! 漢字読み間違えました、すみません」
「やだA、漢字に弱いのー? かっわいいー」
清光だけではなく、他の皆様にも笑われた。安定さんには、頭をぺこぺこして謝る。「いいよ」と許してくれた。
「皆様の名前、間違えて覚えているかもしれません。すみません……不甲斐ない主で申し訳ありませんにゃん」
「いいって。Aは猫なんだし、大勢の名前を覚えるのは一苦労だろう。一振りずつ覚えてやってくれ」
「はい、薬研さん」
「さん付けはくすぐったいな」
「薬研くん?」
「まぁそれでいい」
薬研くんは、男前に言ってくれた。
「ところで主さん……触ってもいいですか?」
乱さんが掌を見せてきたから、私はキョトンとする。
「みみやしっぽにさわりたいです、Aさま」
今剣くんも掌を見せてきた。
にゃにゃん。尻尾と耳ですか。
「こら。A殿を困らせてはいけない。人見知りをなさるのだから」
一期さんが止めてくれる。でも私は勇気を振り絞った。
「いえ、大丈夫です! どんと来いです」
耳と尻尾を触られるくらい平気にゃん。
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羅亥魅@文アル布教したい。(プロフ) - 何か終わりになってるぅぅぅ、えっもうコレ終わりなの この小説終わりなのぉッお願いします続けて下さい(土下座) (2018年7月19日 16時) (レス) id: f2314de1fa (このIDを非表示/違反報告)
BENI(プロフ) - 柚希さん» 微笑ましい、ありがとうございます! またいつか続きを書きたいですね。微笑ましい日常が、書けますように! (2017年7月28日 16時) (レス) id: df61bdf79c (このIDを非表示/違反報告)
柚希 - 微笑ましい作品にくぎ付け(*´ω`*) (2017年7月28日 9時) (レス) id: 24182f5998 (このIDを非表示/違反報告)
BENI(プロフ) - RUMさん» ボクでしたか!失礼いたしました、直しておきますね! (2017年7月28日 8時) (レス) id: df61bdf79c (このIDを非表示/違反報告)
RUM - 13話の、乱ちゃんの一人称は ボク ですよ (2017年7月27日 21時) (レス) id: f2bcadd75b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:BENI | 作成日時:2017年7月14日 9時