97 ページ4
．
「……今大きな誤解が生まれた気がする」
「何の誤解だ？」
首を傾げながら、焦凍は着物を羽織る。深い青色の着物を着た焦凍は、流石似合っていた。拍手。
それからお茶をいただきながら、勉強会。
黙々とやって、答え合わせ。
「魔剣A……デートか」
「いえただの勉強会です。先日はご迷惑をおかけしてすみませんでした」
「勝手に入るんじゃねえ、クソ親父」
エンデヴァーさんが帰ってきて覗き込んだ。
反抗期な息子らしい発言をして、焦凍は襖をピシャンと閉めた。
「勉強会と言えば、八百万に見てもらえばよかったじゃねえか？」
「大人数で見るのは、負担になるだろ」
言いながら、焦凍の解答を確かめる。
「まぁ、体育祭の負けを引きずって自信喪失してたみたいだから、勉強会はやっていいんじゃないかな」
間違いはないな。
「……Aは、人のことをよく見ているな」
「普通だと思うが？」
「そうなのか」
ノートを交換して、休憩をすることにした。
「トレーニングルームある？ ちょっと身体動かさないか？」
「ある。やるか」
私の誘いに乗ってくれる。
トレーニングルームで、焦凍と一戦交えた。
氷結と氷結のぶつかり合い。炎と炎のぶつかり合い。
どっちも私が押され気味。まだまだ強くならないとな。
「焦凍は二つの攻撃が出来る？ 私はどうも上手くいかない」
「同時はまだ無理だな」
まだ私も焦凍は同時に操ることが出来ない。
「課題だな」
「ああ」
「終わりにしよう。今日は楽しかった。帰るよ」
「駅まで送る」
「おお」
焦凍に駅まで送ってもらって、家に帰った。
夜は、早速右手で氷の剣を作り出して、左手で炎の剣を作る練習をする。でも両手で同時に字を書くくらい難しい。
「なんだA。父さんのように二刀流を目指すことにしたのか？」
勝手に部屋を覗き込んだお父さんを怒ることなく、掌を見せた。
「練習してるだけ。お父さんはどうやって二刀を出してるの？」
「同時じゃなくて、順番に作ってる」
「でも二刀を保ってる。それ私出来ない」
「鍛錬の成果だ」
「ふーん。頑張る」
「おう、頑張れ。A」
ぐしゃぐしゃと頭を撫でられる。この癖は父親譲りか。
めげずに練習を続けた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 380人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ヒロアカ」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
舞桜 - 面白かったです。 更新Fight です・・・。 (2017年10月23日 20時) (
レス) id: 0d8d084b09 (このIDを非表示/違反報告)
ソラ(プロフ) - 更新楽しみにしてます！！ (2017年9月18日 1時) (レス) id: 2701ea0710 (このIDを非表示/違反報告)
BENI(プロフ) - 魅宵さん» え、どこだろ探して直しますね！にやにこありがとうございます！ (2017年8月19日 14時) (レス) id: df61bdf79c (このIDを非表示/違反報告)
魅宵(プロフ) - 梅雨ちゃんの苗字が蛙「吸」になってます。よんでていつもにやにや・・・いえ、にこにこしてます。これからも更新頑張ってください！！ (2017年8月19日 14時) (レス) id: db2d05fb2f (このIDを非表示/違反報告)
BENI(プロフ) - 星空りゅなさん» 面白い、ありがとうございます！大好きだなんてそんな！いずく君との絡み頑張ります。更新頑張ります！ (2017年8月2日 15時) (レス) id: df61bdf79c (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：BENI | 作成日時：2017年7月1日 17時
